2017年4月30日日曜日

Dance with Devils

高校生の主人公は、
ある日突然生徒会長に
第三図書館に呼び出された。
見に覚えのない投書によって。

それが引き金になったかのように、
帰宅した家は何者かに荒らされ、
母が連れ去られた。

幸いその日は
兄がイギリスから帰国していたものの、
その事件以来、母を襲った者達や、
生徒会長のメンバーから
狙われる事になった彼女。

なぜ彼女は狙われるのか?
そんな彼女の未来とは?

-----

攻略キャラ
・鈎貫レム(cv.斉藤壮馬さん)
・立華リンド(cv.羽多野渉さん)
・楚神ウリエ(cv.近藤隆さん)
・南那城メィジ(cv.木村昴さん)
・棗坂シキ(cv.平川大輔さん)
・ローエン(cv.鈴木達央さん)

-----☆★☆-----

鈎貫レム(ヒト)
鈎貫レム(アクマ)
楚神ウリエ

※攻略した順番に記載させて頂いてます。
 ☆はお気に入りキャラです。


-----☆★☆-----


アニメそのままの
立絵とスチルがとても良かったです。
アニメ先行だからでしょうか?
背景も充実していて、
それも見ているだけでも楽しかったです。

音楽も綺麗で、
世界観にあっていたのも良かったですし、
キャラがみんな個性的で、
とても楽しめました。

みんな素敵なので、
全員頑張りたかったですのが、
レム様が好き過ぎて、
ウリエさんの時も辛かった程(笑)

そんな理由で断念してしまいましたが、
それくらい素敵なレム様に出会えた事が、
何よりの収穫だったかな?と思います。

なかなか壮馬さんの
素敵なキャラに会えなかったので、
そういう意味でも、大満足の作品でした。


オススメ度:★★★★
個人的満足度:★★★★

2017年4月29日土曜日

Vamwolf Cross/東雲渚/HOPE

前野智昭さん演じる
東雲渚のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


おまえがなんであろうと、
一生かけて守り抜く!


-----

修一に連れて行かれそうに
なっていた彼女を、
修一の手から奪い返したものの、
なぜ彼女を連れ去ろうとしたのか?
その理由を訊く事が出来ないまま、
修一には去られてしまった。

修一が消えた直後、
吸血狼に襲われた彼女は、
優哉の病院に入院。
退院後、仲間で手分けして彼の捜索に。

そんな中、彼と彼女は
二人で行動していたので、
誰もパスワードが分からず
開けなかったPCを二人で調べ、
その中から見つけた情報により、
彼の居場所を突き止める事に成功。

彼らが来る事が
分かっていたような修一から、
彼女は大始祖(ドラキュリーナ)であると
知らされたのだ。

血を見るとドキドキし、
頭痛に襲われ、
満月を見ると爛々と金色に瞳が輝く。
もう、大始祖への覚醒は間近。

大始祖として覚醒した彼女は、
不老不死でありながら、
吸血狼とは違い理性を保てる。
そこから、理性を失わず
不老不死になる研究のために、
協会に大始祖だと知れた場合、
捕獲される可能性が高いんだとか。

何かと秘密の多い協会だけに、
どんな非人道的な実験をされるか分からない。
彼女が大始祖だと知ったら、
彼だってきっと恋人では居られない。

そう考えた修一は、
ハンターを辞めて彼女を連れ去り、
協会やその他、彼女が危険な目に
あわされそうな物全てから、
彼女を隠して生きていく決意を。

けれど、彼女と彼に
大始祖だと知らせた所、
修一の予想に反し、彼は生涯かけて
彼女を守り抜く
と言い出した。

そんな彼の決意に、修一は納得し、
彼に彼女を託し、
自らはほとぼりが冷めるまでの逃亡生活へ。

覚醒した彼女は、吸血衝動と戦いながらも、
愛する人とともに過ごしている。
亡くなった彼女の父に、二人は結婚の報告を。
種族は違っても、生涯共にありたい…と。

-----

ジジイになっても、
こいつの隣に縋り付いてみせる。
だから、絶対に離さない。

2017年4月28日金曜日

Vamwolf Cross/東雲渚/BEYOND

前野智昭さん演じる
東雲渚のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


あまりに居心地が良かったから
忘れていたんだ。

自分がバーゲストと呼ばれ、
忌み嫌われる存在だって事を。

-----

ハンターになったのは
要人警護で吸血狼に襲われた時に、
彼女の父に助けられた事がキッカケ。
カッコよく守ってくれた
その姿に惚れたから。

そうしてSPだった彼は、
SPの仕事を受けて居ない時には
ハンターとして活躍するように。

最初のチームは、
協会の下調べが甘かった為、
知らされていた規模以上の
敵の数にチームが壊滅。
彼だけが無事に逃げ延びた。

その時までは、
気の毒にと同情の声もあったのに。

二度目のチーム壊滅により、
彼にはバーゲストと言う2つ名が。

見ると死を呼ぶと言われる犬の化け物。
彼がチームにいると、
そのチームは壊滅し、彼以外は全員死ぬ。

そんな噂が一人歩き。
二度目の壊滅も
不幸な出来事が原因だったのに。

だから彼とチームを組みたがる者は、
誰も居なくなったのに。
彼女の父が、
今のチームに引き入れてくれた。

そうして恵大を始め、
チームのみんなが全く彼の噂を気にせず、
普通に接してくれる
この場所の居心地の良さに、
彼は自分がバーゲストと
呼ばれていた事も忘れていた。

そんな時、近くの地区から
偵察にやってきたハンターに、
その名で呼ばれ思い出してしまった。
自分がバーゲストである事を。

そうか、彼女の父が死んだのも、
バーゲストの俺が
呼び込んだ不幸なんだ。


そうしてチームを去ろうと考えた彼に、
彼女は彼女の父と
同じ事を言い引き止めてくれた。

そんな彼女の想いのお陰で、
過去の傷を乗り越えた彼は、
自分にとって彼女が必要であると実感。
晴れて恋人に。

なのに、ゲームの最中、
調子の悪そうな彼女を守り、
銃ではなく接近戦になった事で、
倒した吸血狼の血を大量に浴びてしまい、
半吸血狼になってしまった彼。

だから彼は姿を消した。
彼女に、仲間に
迷惑を掛けたくなかったから。

けれど、必死に彼を探す彼女と、
教会で再会を果たし、
そこで彼が失踪した時に
同じように失踪した修一により、
協会と密約を結べば
半吸血狼でもハンターで居られる事、
吸血衝動対策として、
人工血液が支給される事、
ハンターとして倒した吸血狼の
心臓から出る灰結晶を集めれば、
半吸血狼から人に戻る血清が
作れる事を知らされた二人。

最初は身を隠し、
彼女の血をわずかに貰い過ごしていた彼も、
ついにその状況に耐えきれなくなり、
協会の理事を務める恵大に相談。
その後、密約を結び、
ハンターとして残る事に。

-----

血清に必要な灰結晶は1000。
一体から取れる灰結晶は1つ。

果てしない道のりでも、
俺は諦めない。

お前と同じ人として、
ともに過ごせる可能性があるのなら、
それがどんなに果てしなくても
賭けてみたいから。

2017年4月25日火曜日

Vamwolf Cross/仁藤恵大/HOPE

吉野裕行さん演じる
仁藤恵大のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


俺がキミの父を死に追いやったんだ。
-----

ヨーロッパでの吸血狼狩り。
その後遺症なのか、
夜眠ると殺してきた吸血狼が現れ、
それが恐ろしくて
眠れなくなってしまった彼。

だから良く眠れるようにと
協力から支給された薬は、
彼を洗脳するものだった。

一度は辞めたいと願ったものの、
薬漬けにされ、辞められず、
ただ命令通りに任務を遂行する操り人形。

お酒に溺れ、
徹夜でネットゲームに興じていたのも、
全ては眠るのが怖かったから。

けれど彼女と出会い、
そこに安らぎを見出してからは、
協力から支給された薬を飲まずにも
いられるようになった。

そんな彼が、
渚に彼女が吸血狼の話をしているのを見て、
教会の地下の吸血狼を切り刻み、
そこに現れた彼女に、
吸血狼のふりをして見せた。

だって、吸血狼ではないけれど、
彼女の父を
死なせてしまったのは自分だから。
薬で洗脳状態だったとは言え、
協力の秘密を知った彼女の父を
殺したのだから。

そう、協力は皆に内緒で
ハンター内に何人も吸血狼を混ぜている。
知能が高く身体能力も高い彼らの、
その力を買ったから。

その事に気付いてしまった彼女の父は、
その秘密を外に漏らそうとした為消された。
協力によって。

そうして吸血狼のふりをして、
父を殺した事を話す彼だったが、
彼女は気付いてしまった。
吸血狼だと彼が嘘をついていると。

そうして彼から聞かされた
父の死の真相。
そしてそれを知った彼女も、
協力に狙われる事に。

だから、二人きりで
生きていこうと言う彼女。
ハンターを辞めて、
ただ一人の吸血狼と関係のない人間として。

そうしてハンターを辞めた二人は、
五年後ある田舎の教会で働いていた。
司祭として、村の人々の支えとなる彼と、
それを支える彼女。

そんな生活の中、彼は夢を持った。

いつかこの教会で
彼女と式を挙げたい
と言う夢を。

-----

今は司祭だから。
俺は神に仕えなければならないけど、
司祭の仕事の合間に勉強をしていて、
資格を取ろうと思ってる。

資格を取れて、無事に後任が決まって、
それがいつになるかは分からないけれど、
その時はこの教会で
キミと結婚式を挙げたいんだ。

だから、待たせてしまうけど、
それまで側にいてくれないか?

2017年4月24日月曜日

Vamwolf Cross/仁藤恵大/BEYOND

吉野裕行さん演じる
仁藤恵大のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


吸血狼同士の恋愛なら、
なんの障害もないだろ?



-----

国際ボランティアに参加しよう。
けど、どうせなら
人のやらない事がやりたい。


きっかけはそんな気持ちだった。

そうしてヨーロッパでの
城の修繕作業のボランティアに参加。
日は浅いがいい仲間に囲まれ、
ボランティア活動に勤しむある日、
その城が吸血狼に襲われ、
彼以外の全員が殺された。

悪かった頃、
ナイフを使って喧嘩をしていた彼は、
携帯していたナイフと、その経験が生かされ、
一人吸血狼と戦い生き延びた。

付き合いは短いながらも
いい奴らだったから、
目の前で殺され、
助けられなかった事を悔やんだ彼は、
去っていく吸血狼の後をつけ、
奴らの根城を見つけ皆殺しにした。

その時に彼の中の何かが壊れたのか?
以来、森に潜んで吸血狼を狩る日々。
ヨーロッパの各地を転々とし、
目撃情報があればそこに行き戦う。

そんな日々を過ごす彼は、その腕を買われ、
ハンターの協会からスカウトされ、
彼女の父を始めとした
あのアパートのメンバーと共に戦うように。

そうして彼女の父の死後、
アパートの大家としてやって来た彼女。
年長者である彼は、
そんな彼女を気にかけ親しくなった。

ヨーロッパでのあの日々が原因なのか?
大量の酒を飲んだり、
協会から支給された
大量の薬を飲んだりしている彼だったが、
彼女と過ごす時間には安らぎを感じていた。

そんな彼女に、
彼女の父が残したメモの事で、
相談を持ちかけられた時も、
自分を選んでくれた事が嬉しかった。

この中に吸血狼が居る。

父の残したそのメモの
真相を突き止めるべく、
二人で協力する事で、
更に二人の時間が増えた。

けれど、渚にも
その話をしているのを見た彼は、
そのまま教会の地下に行き、
捉えられている吸血狼をナイフで切り刻んだ。

吸血狼の血液を浴びると、
半吸血狼になる恐れがあり、
ハンターはそんな危険と隣り合わせ。
ナイフを武器とする彼は、
投げて使っていたのに、
敢えて切りつける方法を選んだ。

だって、半吸血狼になりたかったから。

どんなに探しても
仲間内に見つけられない吸血狼。
なら、俺がなってやればいい。
そうしたら、
彼女の探し物は見つかるんだから。
だって、それならもう、
彼女が他の男を頼って
吸血狼探しなんてしなくて済むから。


そんな彼の元に彼女が駆けつけた時には、
既に目が真っ赤に染まり、彼は吸血狼状態に。

そう、大量の血を浴びた彼は、
彼の望む半吸血狼になってしまったのだ。

駆けつけた彼女の言葉も
耳に届かない程に錯乱している彼は、
彼女を押し倒し、
自分の首を噛んで血を飲めと言う。

それを振り切った彼女は、
ハンターの時の頼りになる彼に戻って欲しくて、
彼のコードネームを呼ぶと、
まるで何かに操られるように、
彼は銀のナイフを自らに刺した。

半吸血狼になってしまった彼にとって
銀は毒だから、
慌ててナイフを抜いた彼女。
でも今度は血が止まらない。

どうしても彼を助けたくて、
外科医である優哉に連絡をし、
優哉と優哉の呼んだスタッフにより
彼は一命を取り留めた。

けれど、間違いなく
半吸血狼になってしまった彼。

目覚めた彼は吸血衝動に苦み、
そんな彼に自らの血を差し出す彼女。

それが彼女の選んだ道。
それで半吸血狼になるのなら
それで構わない。
むしろ望むところ。

だって、半吸血狼同士なら、
なんの障害もなく
愛し合う事ができるのだから。

その後優哉の手配により、
協会にはゲームで死んだことにしてもらい、
二人は仲間に迷惑を掛けない為、
あのアパートを去った。

-----

逃げても協会に見つかり
追われるかもしれない。
それでも、
キミが隣りに居てくれるのら、
俺はどこまでも逃げ続けられるから。

2017年4月23日日曜日

Vamwolf Cross

母を亡くし、
家族は父だけとなった主人公は大学生。
講義の合間などに、
父が管理人を務めるアパートを訪ね、
掃除をしたりするのが日課。
そんな彼女は、
アパートの住人達からも可愛がられていた。

母は居ないけれど楽しい日々。
唯一の不安は、
最近世間を騒がせている吸血狼殺人事件。
けれど、それも自分とは
遠い世界の事のように感じていたのに。

ある日父がその事件に巻き込まれ
殺された事から、
彼女の生活は一変。

父に代わり管理人をする為に、
アパートの父の部屋に引っ越した事で、
父もアパートの住人も、
吸血狼ハンターの
仕事をしている事を知ってしまったから。

さらにはあんなに良くしてくれる
アパートの住人の一人が、
皆を欺く吸血狼だとの
メッセージが父から残されていたから。

跡を継ぐようにハンターになった彼女は、
仲間の内に潜む裏切り者の吸血狼を、
無事に見つける事が出来るのだろうか?


キャスト
・東雲渚(cv.前野智昭さん)
・常盤龍之介(cv.岸尾だいすけさん)
・蒼井修一(cv.浪川大輔さん)
・金月優哉(cv.杉田智和さん)
・仁藤恵大(cv.吉野裕行さん)

-----

仁藤恵大(BEYOND)
仁藤恵大(HOPE)
東雲渚(BEYOND)
東雲渚(HOPE)

※攻略した順番に記載させて頂いております。
 ☆はお気に入りキャラ。


-----☆★☆-----


評価はそんなに高くないですが、
それを知った上でプレイしたからか、
思ったよりも楽しめました。

ハッピーエンドと思われるものが、
各キャラに2種類用意されているので、
私ように、普段ハッピーしか見ないという方も、
二つのENDを楽しめるかと思います。

全体の感想のメモが見当たらず、
かなり時間の経過した段階で
この感想を書いているため、
じゃあ、何が低評価の原因か?
そう訊ねられたら答えられない程度に、
色々忘れています(笑)

でも、辛い、早く終わらせたい
…なんて思う作品もある中、
そんな気分になる事もなく、
シナリオを読み進められたので、
私には結構合っていた作品だったと思います。

キャストも豪華ですので、
好きな声優さんがいるという方は、
挑戦してみてもいいんじゃないかと思います。


オススメ度:★★★☆☆
個人的満足度:★★★☆☆

2017年4月22日土曜日

プリンス・オブ・ストライド/小日向穂積

小野賢章さん演じる
小日向穂積のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


幸せは半分くらいで
いいって思ってたんだ。
でもね、本当はもう半分も欲しかった。
ただ、やせ我慢してただけなんだ。

だからね、
足りないもう半分を埋めようと、
必死になった事もあったよ。

けど、気づいたんだ。
もう半分を埋める必要なんてないって。
僕が君を大好きなように、
君も僕を大好きで居てくれたから。
そう、君が気づかせてくれたんだよ。


-----

僕の父親はね、とても欲深い人で、
彼のせいで不幸になった人が沢山居るんだ。
だから、思ってた。
ちょっとの幸せでいいって。
父親みたいに誰かを不幸にしてまで、
幸せになりたくないって。

本当の母さんは、
僕が小さい頃に出て行ってしまった。
だから、よく顔も覚えてなくて。
でも、あんな父さんだから、
仕方ないって思うんだ。

その後、父さんと再婚したのが今の母さん。
だから母さんとも弟たちとも、
血は繋がってないんだ。

でも、その母さんとも
上手くいかなくて、結局離婚。
そうして母さんが出て行くってなった時、
僕は父さんじゃなく、母さんを選んだ。
僕の事なんか、家族の事なんかどうでもいい、
仕事が一番大事な父さんよりも、
僕に幸せをくれて、愛してくれる
母さんや弟たちと居たかったから。

でも、じいやが教えてくれた。

父さんは本当は家族思いで、
僕が初めて履いた靴を
今でも大事にしてるような人で。
今の母さんとの離婚も、
父さんの会社の経営が上手くいかなくなり、
社長を下りる事になって、
その事で家族に迷惑がかからないようにって、
決めた事なんだって。

そんな事も知らない僕は、
父さんが会いたがってるって、
何度もじいやが訪ねてきたのに、
会いたくないってはね退けてた。

けど、君と出会い、
多分少しずつ変われたんだと思う。
変わりたいと思えたんだと思う。
だからかな?
父親と会わなきゃって
思えるようになったんだ。

なのに、僕がいつまでも
決心出来ないでいたから。


じいやが会いに来てくれた時には、
すでに父さんの具合は良くなくて。
結局、会うと決めた頃、
父親容態は悪化し、
僕が会う前に亡くなった。

ひどい人だと、
本当の事なんて知らないまま、
勝手に決め付けて勝手に嫌って。
ひどいのは、僕の方じゃないか!


それでも、じいやに頼んで
お線香をあげさせて貰って、
やっと気持ちが落ち着いたんだ。

その時に思った。
思いはちゃんと
言葉で伝えなくちゃ届かないって。
そして、その思いは
いつでも伝えられるものじゃない。
いつ伝えられなくなるか
分からないものなんだって事も。

だって、父さんは何も言わないから、
僕は何も知らないまま父さんを恨んでた。
そして、今となってはもう、
どんなにそれを悔いた所で、
謝る事すら出来ない。

だから僕は、君に大事だって
伝えられるようになったんだ。
君が教えてくれたから。
僕が幸せになるのは悪い事じゃない、
僕が幸せだと、家族も君も、
部のみんなも喜んでくれるって。

お陰で、僕は変われたんだ。
欲しいものはこの手で掴み取る!
そんな気持ちでストライドにも向き合えた。

僕がアンカーを務めたEOSは無事優勝。
三年生に優勝をプレゼント出来たし、
一年生たちの
遠い昔の約束も叶えてあげられた。
何より僕自身が望んで居たんだ。
EOS優勝を。

-----

全部君が居てくれたから。

だからこれからも、
ずっとずっと側に居てよ。
誰より君の事が大好きなんだから。

2017年4月21日金曜日

プリンス・オブ・ストライド/藤原尊

岡本信彦さん演じる
藤原尊のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


ずっとあの日の約束のために走ってきた。
EOS優勝のために。

だけど、これからも
ずっと走っていたい。
お前やみんなと一緒に。

だからこれからも
ずっと俺の隣に居て欲しい。



-----

ずっと閉ざされた世界に居た。
狭いその世界ですら、
俺を必要としてくれるものはなくて。
それがとても辛くて寂しかった。

けど、あの夏の日。
EOSのプレパーティーで彼女と八神と出会い、
三人でチームになって繋いだストライド。
あの出来事が俺を変えた。

そうして、いつか東京の方南に入って、
三人でEOSで優勝しよう!と交わした約束。
あの約束が、俺をここまで繋いでくれた。

けど、約束を覚えていたのは俺1人で、
二人は約束を忘れたまま、
こうして方南で再会し、
あの日の約束に導かれるかのように
スト部に集まった。

そうして2人二人の中では
止まっていたあの約束が、
再び動き出したんだ。
三人の夢として。

門脇先輩のケガで、
ストライドは
俺1人が速くても意味がないと、
真剣に考え悩んだ事もあった。

維田の速さを前に、
自分のストライドが
分からなくなる事もあった。

それでも、その度に
彼女が支えてくれたから。
幼いあの日と同じ笑顔で。
あの日の俺を安心させてくれた
その声で。

そうして仲間とEOS優勝を目指す中、
父親に留学を勧められ、
ストライドは、俺の努力は、
社会の役に立たない
無価値なものだ
と言われた。

その時に、ストライドは
想いを繋ぐスポーツだから、
今までしてきたことに、
無駄なんて1つもない
って、
そう教えてくれたのは、
やっぱり彼女だった。

だから乗り越えられた。
父親に伝えようと決心出来た。
俺と父さんは違うんだって。

そうして決勝に勝ち進んだ俺は、
自分のストライドを
父さんに見て欲しくて、
無価値だと言われたそれの
価値を認めて欲しくて、
決勝を見に来てもらう事に。

父さんの見ている前で、
維田と必死に走る中、
ストライドはチームメイトだけでなく、
父さんにまで想いを繋いでくれ、
俺の気持ちを理解して貰えた。

社会にとって意味がなくても、
少なくとも私には意味がある。


そう、父さんにも認められたんだ。

そうして留学の話はなくなり、
俺はこれからも方南スト部で走れる事に。

-----

こうして三人で交わした約束は
果たすことが出来たけど。

それでも彼女と、
そしてスト部のみんなと、
ずっと走り続けたい。
これから先の未来でもずっと。

2017年4月20日木曜日

プリンス・オブ・ストライド/支倉ヒース

小野大輔さん演じる
支倉ヒースのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


ストライドを続ける。
冬も春も、オレは走り続ける。

だからおまえは、
ずっとオレのリレーショナーでいろ。

リレーショナーじゃなくても、
方南じゃなくても、
おまえはオレの走りが
見えるくらい近くにいろ。
これから先もずっとずっと。


-----

恭介、巴、オレ。
3人で走ってた。
方南は強くて、
オレたちはゴールデントリオなんて呼ばれてた。

オレたちは速くて、強くて。
オレたちが走れば
負けるはずはないって思ってたし、
実際負けなしだった。

けど、ある時気付いちまったんだ。

恭介と巴は天才で、オレは凡人。
どんなに努力した所で、
天才のあいつらみたいには走れねえ
…って。

以来辛かった。
あいつらと並べられ、
ゴールデントリオなんて呼ばれんのが。

そんなオレの弱さが、
KGBの時に部を去った恭介を止められず、
留学する巴を止められなかった。

だってさ、
オレみたいな凡人と走るより、
留学してもっと速いやつらと走った方が
いいに決まってるから。

門脇が怪我で走れなくなった時、
あいつは恭介を
呼び戻すなんて言い出したけど、
オレは頭を下げる事すら出来なかったんだ。

あの怪我がなければ、
恭介が部を去る必要はなかったから。
恭介が部を去った原因は、
全部オレだと思ってたから。

それでも真っ直ぐなあいつは、
本当に恭介を呼び戻しちまうんだから。

そうしてまた走れるようになった。

元々、一年が入るまでは、
将棋部と兼部で
かろうじて3人で部を繋いでたオレたち。

なのにあいつが、あいつら一年が、
方南スト部に新しい風を連れて来た。
そうして新生方南スト部は、
ついにEOSの決勝戦までやってきたんだ。

兼部状態で将棋さしたりしながら、
終わるはずだったオレの高校ストライド。
それが今は
こんな所まで来ちまうんだから。

そうして迎えた決勝。
相手は巴の居る花京院。
アンカーに選ばれたオレは、
巴との直接対決を制した。

同じチームではないけれど、
共に走る事で、
巴とも分かり合う事が出来たんだ。

KGBのキッカケになった
あの日の怪我から、
くせになっちまった肉離れも、
あいつの巻いてくれたテーピングで、
なんとかゴールまで
がむしゃらに走る事が出来たんだ。

あいつ、あの時無茶苦茶言ったよな。
ぶっ放せ!なんて言っといて、
諦めるな、頑張れって言っといて、
脚も守ってだなんてさ。

そうして限界を越える走りの先に、
巴と再び分かり合える瞬間と、
方南スト部の優勝を手にした。
いや、それだけじゃない。
ずっと好きだった
あいつの事も手に入れた。

ゴールした先に待っていた
あいつに駆け寄り、
ずっと伝えたかった気持ちを
やっと言葉に出来たんだ。
おまえが好きだ」って。

決勝が終わったら、ちゃんと治すって、
ストライドも続けるって、
そう交わしたあいつとの約束を守り、
現在は入院してリハビリに励んでいる。

夏休みの宿題も未だ手付かずなのに、
さらに入院で暇だろうからなんて、
エグい量の課題も届いたりしてるけど、
ストライドを続けるために、
リハビリに専念して、全く進んじゃいない。

今は少しでも早く治したいから。
退院したら、また部に戻って走るんだ。
あいつのリレーションで。

-----

冬が来ても、春が来ても、
方南を卒業しても。

オレはずっと走り続けるから。
だから、ずっとそばにいろよ?
オレの走りの見えるこの距離に。

2017年4月19日水曜日

プリンス・オブ・ストライド/八神陸

木村良平さん演じる
八神陸のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


アニキと走るのが楽しかったんだ。
いつか勝てるだろうって、
必死に追いかけるのが。

なのにいつからだろう?
おれは諦めてしまったから。
だから言い訳したんだ。

あれは巴がおかしいんだって。
雨だろうと嵐だろうと
外を走ってるなんておかしい。
そんなヤツに敵う訳ないって、
理由をつけて。

そうして一度捨てたストライド。
だからまた理由が必要だったんだ。

きみの為に走る!
…っていう、
ストライドに戻る為の理由が。



-----


そんな理由とともに
再び始めたストライド。
安請け合いした助っ人が
スト部だと知った時は、
正直「しまった」と思ったけど。

けど久しぶりに走ってみたら楽しかった。

それでもまだ理由は必要だったんだ。
だっておれは一度ストライドから、
アニキから逃げているから。
だから「きみのため」って
理由が必要だった。

そうしていつも
おれ、きみのために走るよ」って、
くちぐせみたいに言ってたのに。
いつからかあまりそれを
口にしなくなっていた事に気づいた時、
色々と悩み始めたんだ。

きみにかっこわるいところばかり
見せているって言うおれに、
そんな事ないよ。
悩むのは前に進もうとしてるから

そう教えてくれた君。

悩んでも立止まらない。
悩みながら苦しくても進み続けたその先に、
やっと見つけた答え。

きみのために走る。

それは今も思ってる。
だってきみが笑ってくれると嬉しいから。
だけどみんなでEOSで優勝するって、
誓った夢のためでもあって。

だから結局はおれ自身のためだったんだ。

だって今ストライドが堪らなく楽しいから。
方南スト部のみんなとともに駆ける夏が、
堪らなく愛おしいから。

そうして先輩の怪我や
様々な困難を乗り越え、
やっと辿り着いたEOS決勝。
相手は一度惨敗した花京院。
巴のいる学校だ。

巴との事を考えると、
どうしてもモヤモヤするものが残るから、
だからおれはアンカーで
走る事を志願したんだ。
巴と一緒に走る事で
見えるなにかがあるはずだから。

迎えた決勝戦。
圧倒的な強さの花京院が相手だったけど、
みんな必死に食らいついてくれて、
藤原なんてあの維田を抑えて
おれに繋いでくれた。

だからおれは負けられなかった。

チームのみんなの想い。
再会してもう一度約交わした
藤原と彼女との約束。
西星を始めとした、
今まで戦ったみんなの想い。

沢山のものを背負って走る。
それらすべてを次に繋いで行くために。

そうして走る中、アニキと心が繋がって、
アニキに押し付けたままの傷を、
今度はおれが受け取って走った。
それはおれ自身のものだから。
いつまでも巴に預けたままじゃ居られない。

そんなもの陸に背負わせられない
アニキはそう言うけれど。

でも、大丈夫。
だっておれはもうひとりじゃないから。
一緒に背負ってくれる、
一緒に悩んでくれる、
話を聞いてくれる
笑顔の可愛い大切な人が出来たから。

彼女がいるから、もう心配はいらない。
アニキからもストライドからも逃げた、
あの頃のおれとは違うから。

アニキにあの日、
押し付けたものを受け取り走る。
ゴールには彼女が待っているから。
おれの一番大切な、大好きな彼女が。

そうしておれへと駆けより
伸ばしたその手を捕まえて、
大好きな彼女にキスをした。
あいしてる」と囁きながら。

プリンス・オブ・ストライド

「無理に大きい目標は必要ない。
 ただ、手の届く範囲の不幸を
 なくすための力でありたい」

そんな「人助け」の精神を
理念に掲げる
エクストリームスポーツ、ストライド。

北海道に住んでいた主人公は、
そのストライドの動画で
方南高校のリレーションに感動し、
東京にある方南高校へ入学。

そこで出会った
同級生の男の子二人とともに、
部員3人で半ば休部状態だった
ストライド部に入部。

そんな彼女達が
方南スト部に新しい風を巻き起こし、
また彼女たちも
ストライドを通し成長していく物語。

-----

攻略キャラ
・八神陸(cv.木村良平さん)
・藤原尊(cv.岡本信彦さん)
・小日向穂積(cv.小野賢章さん)
・支倉ヒース(cv.小野大輔さん)
・久我恭介(cv.諏訪部順一さん)
・諏訪怜治(cv.宮野真守さん)

-----

八神陸
支倉ヒース
藤原尊
小日向穂積
・諏訪怜治☆(ネタバレなし)
・久我恭介(ネタバレなし)

※攻略した順番に記載させて頂いております。
 ☆はお気に入りキャラ。


-----☆★☆-----


甘さは控えめながらも、
青春っていいなぁ
…と思わせてくれる爽やかな作品。
ストライドに打ち込むみんなの気持ちが、
とても素敵で感動しました。

試合は後半の2試合以外は
スキップ可能。
だから楽かと思いきや、
全員攻略すると、凄い疲れますね(笑)
他の試合をスキップしてるから、
いきなり難易度の高い試合で
リレーションをするのが、
なかなか厳しかったです。

アンカーに繋いだ時の演出が、
本当にみんなの想いを繋げてる
…と思わせてくれる素敵演出ですが、
何人も攻略すると、
毎回それなので感動が薄れます(笑)

更に優勝直後の演出も
秀逸で素敵ですが、
こちらも怜治さん以外は、
人が入れ替わるだけで、
全く同じなので、
一番好みそうなキャラからやると、
より感動出来ると思います!

でも、手の取り方や抱きしめ方、
キャラごとに工夫されてて、
そこは凄いなって思います!

全体的に好印象の作品ですが、
誤字が多いかな?
でも、後から情報頂きましたが、
公式サイトさんに繋いで
修正データに更新出来るそうなので、
それで誤字や
名前のデフォルト呼びも
改善されるみたいです。
プレイの際には、
公式サイトより、
デートをアップデートしてみて下さい。

とても素敵な作品だと思います。
絵も綺麗でしたし、
音楽も良かったです。
大好きになりました。

何より、ヒース先輩と
出会わせてくれたこの作品に
感謝の気持ちでいっぱいです。


-----

好きキャラ
1.ヒース先輩
2.怜治さん
3.穂積先輩
4.恭介先輩
5.藤原くん
6.陸くん

-----

オススメ度:★★★★
個人的満足度:★★★★★

2017年4月18日火曜日

宵夜森ノ姫/ハーロルト

松岡禎丞さん演じる
ハーロルトのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


そうか、俺が欲しかった力は、
おまえを守る力だったんだ。


-----

父親はシュタールで工場を営んでいた。
そんな父親が亡くなり、
俺が工場をきりもりするように。

元々手先は器用で
物を作る事が好きだった俺にとって、
工場での仕事は天職だったんだ。

所がある日エーレンフリートがやってきて、
そこで俺の人生は大きく変わった。
うちの工場の
噂を聞きつけたエーレンフリートが、
軍事用の道具を作るようにと
依頼して来たから。

人の役に立つものを作る事が
誇りだった俺は、
殺人兵器なんて作れないと
エーレンフリートに楯突いた。

けれど、そんな俺に
「憤怒」の呪いをかけたあいつは、
俺の目の前で工場の仲間を殺したんだ。
虫けら同然に。

だから力が欲しいと思った。
あの日仲間を助けられなかったから、
力を手にして、
せめて仲間のために復讐してやりたくて。

そうして宵夜森に追放された俺は、
クラウスたちの屋敷に住むようになり、
ランベルトに剣を習いたくて
着いて回るものの、
一向に教えてもらえない。

そんな日々を過ごしていたある日、
あいつがこの屋敷にやってきて
俺の生活は一変。

最初は生意気な女だと思ったし、
喧嘩ばかりだったけど、
すぐ怒る短気なところも含めて、好きだよ
そんな風に言って
俺を受け入れてくれたあいつの隣が、
いつしか居心地のいい場所になってたんだ。

けれどある日、
あのエーレンフリートが目の前に現れ、
仲間を殺されたあの日の事が蘇り、
更にはエーレンフリートが
あいつを連れ去ろうとするから。
だから俺は禍宵化してあいつを助けた。

けれど呪いの力なんて
使っていいものじゃないし、
あいつに言われたんだ。

禍宵の力を借りて復讐するなんて、
そんなの戦いじゃない。
ただの殺戮だって。

確かに力を制御出来ずに、
めちゃくちゃやったのは事実。
それにあいつに悲しい顔を
させた事が何より辛くて。

だから約束した。
もう禍宵の力は使わないって。

けれど屋敷を出て、
秘密基地として作ったツリーハウスで、
あいつと二人で暮らし始めたある日、
あいつを迎えに再びやってきた
エーレンフリートに森を焼かれ、
俺が開発した殺人兵器が
仲間たちを倒して行くところを見た俺は、
再び禍宵の力を使う事に。

約束したのに。

けど、無理だったんだ。
自分の作った過去の過ちを
目の前に持ちだされ、
それが屋敷で暮らした仲間を、
俺たちを助けに来てくれた
あいつらを傷つけたところを見たら、
もう我慢出来なくなったんだ。

それでもランベルトが教えてくれた。
禍宵の力を使ったけれど、
俺はあいつを守れたし、
過去の過ちである
あの兵器をその力で破壊する事が出来たと。

そうしてエーレンフリートは捕らえられ、
あいつの本当の居場所である
シェーンバルトに連行された。
それと同時に、
あいつが本当はシェーンバルトの姫で、
両親が会いたがっていると知らされたんだ。

身分が違うから。
吊り合わないから。

色々と理由を考えてみたものの、
無理だった。
あいつを好きだという気持ちは、
どんな理由を並べたって
諦める事なんて出来なくて。

だから俺は決めたんだ。
諦めない事を。

そうしてあいつが
国に帰る事が決まった時、
約束をした。

一人前になって迎えに行くと。
だからおまえは姫として
シェーンバルトで頑張れって。

その後、俺はクラウスの部下となり、
軍で腕を磨き、5年の月日を経て、
シュタールと友好条約を結んでいる
シェーンバルトに、
大使とシェーンバルトの姫の
護衛隊長として赴く事に。

あの頃はまだ背も小さくて、
みんなにちび扱いされてたけど、
今ではすっかり体もでかくなって、
大剣だって扱えるようになった。

けど「俺を超えてみせろ
と言ったランベルトには、
多分剣技では今でも敵わない。
それでも5年かけて、
俺はやっと理解したんだ。
本当の強さってのは、
ただ力が強い事じゃなく、
信念の強さなんだって事に。

5年間ずっとおまえを想い続け、
約束を果たすという
信念を持ち続けた事で、
俺はそれを知る事ができたんだ。

-----

だからこれからは
おまえの剣となり盾となり、
一生守ると誓うから。
ずっと俺の傍に居てくれ。

2017年4月16日日曜日

宵夜森ノ姫/クラウス

前野智昭さん演じる
クラウスのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


おまえには本当に敵わない。
孤独だけでなく、
呪いまで消してしまうのだから。

-----

クラウスはアレクサンデルと言う名の
シュタールの第一王子。
継母によく思われておらず、
その傀儡となった弟の
エーレンフリートにより、
牢に繋がれ
王位継承権を剥奪された。

主人公がまだ
姫として暮らしていた頃、
彼女の国に留学して知り合っていた。

主人公は彼の弟に
運命の姫と思われ狙われていたので、
村に預け隠されて過ごしていたが、
彼女の村がシュタールにより
焼かれた事で宵夜森へと逃げ、
アレク(クラウス)と再会。

彼女との絆により、呪いに打ち勝ち、
弟を討った彼が王となる。

またアレクは彼女の婚約者だった。
そうして互いが互いを求め、
結婚することに。

-----

色々理解が追いついてないので、
ザックリとネタバレっぽいことを
並べてみました(笑)

何も伝わらないネタバレで
本当に申し訳ありません(笑)

2017年4月15日土曜日

宵夜森ノ姫

158本目の乙女ゲーム。
eterireさんのPSP用ソフト。

一度入ると出られないと噂され、
近づくものが居ない森、宵夜森。

ある日住んでいた村を
戦争で焼かれた主人公は、
必死に逃げ、
宵夜森に辿り着き倒れてしまう。

そんな彼女を助けてくれたのが、
宵夜森の奥にある屋敷に暮らす7人。

彼らは彼女の村を焼いた
シュタールと言う国の人間で、
その身に呪いを受け、
国を追放された者たちだった。

そんな彼らとの
不思議な共同生活の中、
彼女が辿り着く未来とは?


攻略キャラ
・クラウス(cv.前野智昭さん)
・ランベルト(cv.杉田智和さん)
・ハーロルト(cv.松岡禎丞さん)
・ルッツ(cv.岸尾だいすけさん)
・ミリヤム(cv.平川大輔さん)
・ウルリヒ(cv.岡本信彦さん)
・ユリアン(cv.宮田幸季さん)
・エーレンフリート(cv.鈴木千尋さん)

-----

クラウス
ハーロルト

※攻略した順番に記載させて頂いております。
 ☆はお気に入りキャラ。


-----☆★☆-----


クラウスの時には
そんなに相性良くない作品かな?
と思いましたが、
ハル攻略時には大好きになってました。

攻略キャラで、
ずいぶんと印象が変わる作品ですね。

クラウスや主人公の正体も、
ラスボスもそのままですが、
内容はキャラで全く違ったので、
全員攻略本する場合も
飽きずに出来そうです。

私も3人目に挑戦はしたのですが、
もう本当にハルが好きで。
ハルが気になって気になって
途中で断念してしまいました(笑)

でも、そこまで大好きになれる
キャラに出会えた事は、
大収穫でした。

効果音の入るシーンでは、
ボタンを押した後の反応が遅く、
せっかちなので気になりましたが、
その他のシステムは快適でした。

音楽も作品の雰囲気に合っていて
とても素敵でした。

シナリオの中で気になっていて、
わたしの見たルートでは
解決されてない部分は、
多分エーレンフリートルートで、
真相が明かされるのかなと思うので、
エーレンフリートは攻略した方が
いいキャラなんだと思います。
攻略出来てない私が言うのも何ですが(笑)

そう思いつつ、
分岐まで作ったのに、
ハルへの愛に妨げられて、
他のキャラが
攻略出来なくなってしまいましたが(笑)

そんな素敵なハルを生み出してくれた、
この作品に感謝です。
ありがとうございました。

-----

好きキャラ
1.ハーロルト
2.クラウス

-----

オススメ度:★★★☆☆
個人的満足度:★★★★

2017年4月14日金曜日

黄昏時~怪談ロマンス~/飛浦萌葱

吉野裕行さん演じる
飛浦萌葱のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----



その人の事をずっと見ていれば、
どんな人なのか分かる。

それはまだ人間だった頃の
あなたが教えてくれた言葉。
だから私は観察が
趣味のようになったのです。
どんな人なのかもっと知りたくて。

-----

初めは密が気に入っているから、
どんな人間なのだろう?
と言う興味だけだった。
それがあの言葉を貰った事から、
それに従い観察しているうちに、
次第に気になる存在に。

そうして密の手により妖怪となった彼女。

あなたがいずれこちら側に来た時に。

かつて、そう話した事が現実となった。

人間だった彼女に、
妖怪だと告げなかった事から、
自分が妖怪だと知れた後の
態度の変化が面白くなかった。

私は危ない男だから、
警戒されるのは理解出来る。
けれど、つい先ほどまで
親しげに言葉を交わしていたのに、
妖怪だと分かった途端、
態度が変わった事が腹立たしい。
私を私として見ていない証拠。
あなたが言った言葉なのに。
よく見ていればどんな人か分かると。

だから、今度は良く見て欲しかった。
他の誰も映さなくていい。
私だけを見て欲しかった。

そうして付き合って欲しいと
執拗につきまとい、
次第に強引な私の行動にも
拒絶の態度を示さなくなり、
慣れた…とあなたは言うけれど、
きっとそれは絆されたのでしょう。

最終的には、私があなたに
つきまとっている事を快く思わない密に、
あなたが襲われたのを助けた事で、恋人に。

少しずつ近づいたあなたの瞳には、
私が、私だけが映っていた。

-----

私と以前出会っていたことも、
密に妖怪にされたことも、
全部思い出さなくていい。

ずっとそうしてその瞳に、
私だけを映していて下さい。
私がたっぷりとあなたを
愛して差し上げますから。


-----☆★☆-----


ざっくりしすぎて、
今自分で読み返しても、
果たしてどんな内容だったのか?
と思わず首をかしげてしまう内容(笑)

なんか色々ごめんなさい。

2017年4月13日木曜日

黄昏時~怪談ロマンス~

逢魔時~怪談ロマンス~の続編。

人間の通う東乃高校は、
日が暮れとともに妖怪の高校となる。
そんな妖怪の高校に通う主人公達。
彼らの学校生活を中心に描かれた物語。

-----

攻略キャラ
・式部密(cv.緑川光さん)
・日比谷京極(cv.遊佐浩二さん)
・和泉零次(cv.鳥海浩輔さん)
・遠野篤郎(cv.諏訪部順一さん)
・由良城閨悟(cv.浪川大輔さん)
・飛浦萌葱(cv.吉野裕行さん)
・日比谷巳継(cv.日野聡さん)

-----

飛浦萌葱

※攻略した順番に記載させて頂いております。
 ☆はお気に入りキャラ。


-----☆★☆-----


ロゼさんらしいなと思える作品でした。
前作のFD的な作りなのか、
大人要素が割り増してるように感じました。

攻略キャラに対して冷めていて、
容赦のないツッコミを
心の中でしている主人公が、
相変わらず面白かったです。

スチルも豊富で、スチルでの方が、
攻略キャラがかっこ良く
描かれているのも良かったです。

大人の事情もあるのかと思いますが、
他社の乙女ゲームも、
ロゼさんくらいスチルがあると楽しいのになぁ
…と思ってしまいます。

最初から攻略キャラに対しては
容赦ない感じなので、
全く好みじゃないかも?な飛浦さんも、
彼女の心の動きにつられ、好きかも?と、
思わせてくれるシナリオの展開も良かったです。

やっぱり好きです、ロゼさんの作品!


オススメ度:★★★☆☆
個人的満足度:★★★★

2017年4月9日日曜日

マーメイド・ゴシック/ロキ・ジルフォード/ベスト

豊永利行さん演じるロキのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


俺はおまえのためだったら
この生命だった捧げられるよ。

-----

俺の母親は人間で父親は人魚。
ともに暮らせない二人だけれど、
父は海から母に会いに来ていた。

けれど、ある日
突然父が母に会いに来なくなった。

一人になった母。
お腹には父との子供の
俺達が居たって言うのに。

だから人魚は嫌いだ。
母親を一人にしたから。

その後、母は双子の俺たちを出産。
女手一つで育ててくれた。

けれど、以前父の血を飲んだ事のある母は、
男性の人魚の血の効能
不老」を手に入れてしまい、
ずっと若いまま。
そんな様子を見て気味悪がる街の人々は、
次第に母を「魔女」として
疎ましがるようになった。

そうしてついに母は
そんな状況に耐えかねたのか、
海に身を投げて死んでしまった。
俺たち二人を残して。

だから人間は嫌いだ。
母を追い詰めて殺したから。


けれど、それだけでなかった。
人魚と人間のハーフとして生まれた俺達は、
魔法なんてものが使えたから。
それを私利私欲のために
利用しようと考える奴らが、
後を断たない。
捕まりそうになるのを
何度も魔法で交わしていたんだ。

そうして母を魔女呼ばわりする奴らに、
まだ子供だった俺達は言ってしまった。

母は魔女なんかじゃない。
人間なんだ。
ただ、人魚の血を飲んだから
不老になっただけなんだ。


それがどんな状況を招くかも考えずに。

その言葉を聞いた貪欲な人間たちは、
まずはその子供なら血に効能があるだろうと、
俺たち二人を捕まえてその血を飲んだ。
そうして俺達の血に効果がないと知ると、
今度は人魚を探す事に躍起になった。

男の人魚の血は不老、
女の人魚の血は不死、
満潮時に人魚の血を飲むと
どんな生き物でも死に至る。

それが人魚の血の効能。

そうして人間の
度重なる嫌がらせに耐えかねた俺達は、
その住処を海の中に。
そこで双子のもう一人が、
自分たちの言葉が人魚を危険に晒したから…と、
その姿を人形へと変えて人魚の元に。
そうして彼は人魚を愛し、人魚の王として君臨。

その後、人間が
人魚を捕獲するために薬を撒いた時、
その力を無効化する魔法を使ったあいつは、
その時の心理状態に問題があったため、
海の色を黒く変えてしまったんだ。
そう、まるで今のこの海のように。
何度もその海に更なる魔法を掛け、
海の色を戻そうと試みたけれどうまく行かず、
ついにあいつは決心したんだ。
海の色に怯える人魚たちのために、
その命を捧げる事を。

魔法を掛けた本人が消える事で、
その魔法がすべて解けるから。
そうする事しか、
海の色を戻すすべはなかったから。

けれど、俺は人魚なんて嫌いだったから、
あいつを止めたんだ。
人魚のためにおまえが死ぬ事なんてないって。

それでもあいつは人魚が大事だからと、
その命を捧げ、海を元に戻した。
俺に人魚を頼むと言い残して。

だから人魚なんて嫌いだ。
人間も人魚も、
俺から大切な家族を奪って行く。


そうして一人になった俺は、
それでもあいつの意志を受け継いで、
王が人魚を捕まえるために薬を撒いた時、
あいつと同じ魔法を使い、
その力を無効化したんだ。

そうして再び海は黒に染められた。
それはあいつと同じように、
魔法を使うときに精神的なものが
作用して起こったもの。
それを元に戻す術は、
俺の命を捧げる以外すべはない。

そして人魚の王はすべてを知っていた。
先々代の王にあたる、
あいつが未来を見て書き残したんだろう。
海が再び黒く染まる事。
そして俺が王の娘に惚れて、
彼女のためにその命を捧げるだろう事を。

誰かの思惑どおりになるなんて
癪な話しなんだけどさ。
あいつの見た未来通り、
俺は彼女を愛してしまった。
青い海を愛し、いつも笑っている彼女。
だからつい思ってしまったんだ。
俺が死ぬ事で彼女の好きな青い海が戻るなら、
この命をくれてやってもいいってね。

人間も人魚も好きじゃない。
だから黒い海で
あいつらがどんなに困ろうと
知った事じゃない。

けど、彼女は別だった。
とても大切な存在だから。
その彼女が望むのなら、
俺は命だった捧げられる。

そうして全てを彼女に話し、
彼女に決めて貰ったんだ。
俺を殺す事を。

おまえのためなら死んでやれるから。
だから俺を消してくれ。


そう頼んだのは俺。
人魚と人間のハーフで魔法使いの俺は、
驚くほどに寿命が長い。
それこそ半永久的に生きる。
そんな俺が死ぬのを待っていたんじゃ、
青い海なんていつまで経っても戻らない。

だから決めたんだ。
俺は充分に生きたし、
こんなにも大事な存在にも出会えた。
それでもう充分だって。
愛するヤツのために
かっこ良く死んでやろうじゃないかって。

そうして期限を決めて、二人で思い出作り。
料理を作ってくれた彼女と
楽しく食事をした時に、
おまえと家族になれたら、
こんな楽しい時間を過ごせたんだな

…なんて思わず言った俺に、
おまえは望んでくれたよね。
結婚式をしよう…と。

そうして海辺の教会で
二人きりの結婚式の真似事。
永遠の愛なんてこれから死ぬ俺が
誓わせる訳には行かないから。
それでも、それっぽい事をして、
思い出にしたかったんだ。

忘れないで欲しい。
ずっと俺を覚えてて。


そんなズルい事を言ったけど、
おまえの笑った顔が好きだから。
だからもし辛いのなら、忘れていいよ。
それでおまえが笑って居られるのなら、
俺の事なんて記憶から消して構わないから。

それでも忘れたくないと言った彼女に、
死ぬならおまえの血を飲んで死にたい
そう告げた俺。

そうして彼女にくちづけをし、
その唇を噛んで、彼女の血を体内へ。
幸い今朝は満潮だから。
満潮の時に人魚の血を飲むと死に至る。

唇の感触が消えた事に気づいた彼女が、
その目を開けた時には、
俺はもう光になっていた。
好きだ。
大好きだ。
愛しているよ。
だからどうか幸せで。


そんな祝福の気持ちのまま、光になった俺。

悲劇は好きじゃないと言った彼女。
けれど、これは悲劇なんかじゃない。
こんなに満足して、
愛する人のために消える事ができたんだから。

そして俺が消えた事で解けた魔法が海を青くし、
彼女に愛の言葉を返した。
戻ったばかりの大切なその言葉を、
彼女は何度も呟いてくれたんだ。

ロキ、好きよ。
愛しているわ。


届かないと涙を流す彼女。

-----

俺にはもうその涙を
拭ってやる事は出来ないけれど、
大丈夫、愛の言葉は
ちゃんとここに届いているから。

2017年4月8日土曜日

マーメイド・ゴシック/バジル・エーデルワース

杉山紀彰さん演じる
バジルのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


それはまるで本能のように、
ただ人魚を求めずには居られなかった。


-----

・嵐の日に主人公に助けられ不死になった。

・不老不死と言われて居るが、
 彼は成長しているので、効力は不死のみ。
 けれど、彼女と心を通わせ、
 その涙に触れたとき、普通の人間に。

・人魚の捕獲をしようとしていたのは、
 ただ助けてくれた人魚に会いたかったから。
 あの日から、
 ただずっと彼女を想い続けていた。

・海に薬を撒いたのは、彼の父。

・海を黒くしていたのは、ロキの錯覚魔法で、
 実際は何も変わっていなかった。
 ロキはなぜかバジルを恨み、殺そうとし、
 あの日嵐を起こして命を狙った。

・そんな二人に命を助けられたから、
 借りを返すと、自分の片目を犠牲にし、
 彼女がバジルとキス出来るようにしてくれた。

・国王になり、人魚の姫である彼女を、
 いずれは妃に迎える予定。
 その為に、好きな女性を選んでも、
 誰も何も言えない立派な王になると決心。

・主人公はそんな彼を支えるべく、
 人間として地上て暮らす事に。

-----

こちらもエリアスに引き続き、
箇条書き的にあらすじを書かせて頂きました。

2017年4月7日金曜日

Enkeltbillet/アレクサンダー・ニールセン

細谷佳正さん演じる
アレクサンダー・ニールセンの感想です。


-----☆★☆-----


彼はホテル・リュースの支配人の息子で、
肩書的には、一応副支配人。

所が彼は両親の離婚の事で父ともめて以来、
実家を飛び出して一人暮らし。
何やら危なくてお金になる仕事をして
暮らしている彼は、
父の居る実家は勿論、
ホテルにも寄り付かない状態だった。

そんなある日、
いつもの電話での危ない仕事の依頼で、
日本人のスーツケースを処分しろ…といわれ、
指示された通りに処分した彼。
それが彼女のスーツケースだった。

その時に、何かきになったのだろうか?
彼はお守りをそこから持ってきてくれて、
ホテル従業員のカミラから、彼女の話を聞き、
あのスーツケースの持ち主に
違いないと思った彼は、
今まで疎遠にしていたホテルを訪れて、
彼女にお守りを渡してくれた。

スーツケースの処分は仕事でした事。
けれど実際に持ち主に会ってしまうと、
根は優しい人なので罪悪感を感じ、
彼女がアーベスタを去るまでに、
新しいスーツケースを
買ってやりたいと思った彼。
その罪悪感からか、
彼女をよく観光に
連れ出してくれたりもした。

言葉の分からない彼女に辞書を買い与え、
紙に英語を書いてやりとりしてくれる。
粗野な言動ではあるものの、
とても面倒見のいい一面を
見せてくれた。
そんな彼の父のホテルは、
彼女が来るまでは
お客が一人も居なかったのに、
まるで彼女が招いたかのように、
スイートルームを初めとして、
部屋が埋まり出した。

けれども長年借金をしながら
なんとか保たせていたホテル。
今回の大盛況は一時凌ぎにしかならず、
結局支配人の代で、ホテルを辞める事に。

彼にとっても、そこは大事な場所で、
刑事をしていた父が居ない時に、
母と二人で
沢山の時間を過ごした思い出の場所。

何とかしてやりたいと思った彼だったが、
危ない仕事の事を父が知っていて、
その仕事をしている限りホテルに近づくな、
彼女にも会わせない!と言われた事や、
彼女にも危ない仕事を続けないでと
頼まれた事により、考えさせられた。
そうして、仕事を回してくれている
元締めの名前を父から聞き、
直接会って仕事を断った。

そのため、暫くは安全のため、
身を隠すように言われていて。
そんな状況の自分では手伝えないと、
泣く泣くホテルを諦める決意を。

所が従業員や支配人は諦めなかった。
9月末まで悪あがきをしてやろう!と。

そんな様子に
泊まっていた大企業の社長のジムと、
スーパーモデルのエミルが、
ホテルの最後を見届けると、
9月末まで宿泊を延期。
彼女達が帰国した後も泊まってくれる事に。

ジムにビジネス向けに
ターゲットを絞ったらどうかと
アドバイスを貰い、
いよいよこれから本気の悪あがきを!
と思った矢先。
彼女を見送った彼の元に、
エミルがやってきて、
支配人が倒れたとの知らせが。

命に別状はないものの、
ホテルを立て直す事が
出来なくなり迎えた9月末。
支配人不在のまま副支配人の彼により、
ホテルが閉じられようとしていた時に、
エミルがこのホテルが好きだから…と、
内装の改造費用と小切手をくれた。

さらにはジムも、
自分もアーベスタにこのホテルが無くなると、
泊まる所が無くなるから
…と、
外装改装費用を出してくれた。

未来のリュースへの投資だと言う二人。

また、彼女達と共に帰国した高階からも、
彼の会社の海外事業部の研修の宿泊先として、
リュースを使うと言う伝言も。

更には、増島の旅行会社からも、
このホテルに宿泊するプランが
通ったと言う知らせがあり、
仲谷も建築の勉強をしている友人達と、
ホテルに合う家具を作って
寄付してくれる事に。

彼女が繋いだ沢山の縁が、
彼女が愛した人のホテルを守ってくれた。

そうして生まれ変わった
ホテル・リュースは大盛況で、
彼は忙しくなったものの、
日本に彼が行ったり、
彼女がアーベスタに向かったりと、
互いに時間を作って愛を育み、
結婚に向けて進んでいる様子。
たった10日間。
でも、その10日は彼女に困難だけでなく、
それを乗り越える力、
支え合える仲間、
そして掛け替えのないパートナーを
もたらしてくれたのだった。

2017年4月6日木曜日

Enkeltbillet/仲谷恵

松岡禎丞さん演じる
仲谷恵のネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


歌舞伎役者村川藤十郎の
息子として生まれた彼。
長男である彼は、
母の恵子のいち文字をもらい、
恵と名付けられ、
将来は父の跡を継ぐべく育てられた。

父と仲谷さんとの関係は、
親子というよりは師弟。
師匠である彼に稽古をつけてもらう毎日。

学校にもあまり通う事が出来ず、
友達も作れなかった。
そんな毎日に不満を感じていましたし、
そんな風にした父親に恨みを抱いていた。
殺したいとまで思った事もあった。

それでもなんとか歌舞伎の跡取りとしての
暮らしを続けていた。
所が中学の修学旅行の時に、
公演と重なった為、
修学旅行の不参加が決まった時、
彼は先生から聞いてしまった。

ずっと「特別」と言われて来た。
それは父が歌舞伎役者だからだと思っていた。
所が実際はそれだけの意味ではなかった。
父が彼が学校を休みがちでも
卒業出来るように
…と、
多額の寄付金を学校に払っていた
という事実を先生により知らされた彼。

それを聞いて愕然とした彼は、
もう我慢の限界で、
こんな家出て行ってやる!と心に決めた。

そうして彼は親に言われるまま
付属の高校に進むのではなく、
外部の高校を受験。
そうして高校生になった時、
とあるソファーとの出会いがきっかけで、
彼は家具職人になりたい!
自分にはこれしかない!と思った。
それからというもの、
留学の為に英語の勉強をして、
さらには留学する為に
大学受験をする為の勉強。
そうして努力の末に、無事に大学に合格、
その大学からアーベスタの
王立建築大学に留学する事が出来た。

村川藤十郎の息子として
特別扱いをするヤツらばかりの
あの国が嫌いだった。
そうしてその国の人間が嫌いだった。

自分は海外に出るのだからと
必死に英語をマスターしたのに、
喋れもしないくせに、
ツアーで海外に行く日本人なんて、
本当にムカつく材料でしかなった。

そんな時に知り合った彼女。
初めての海外でスーツケースはなくなるし、
バッグを盗まれ、
パスポートもなければお金もない。
挙句の果てには言葉も分からない。
そんな状況でパニックになっていた時に、
出会ってしまった二人。

英語もしゃべれないくせに
海外に来るから悪いんだ!


彼女の事もそんな風に切って捨てた彼。
所が、そんな彼の元に、父から連絡があり、
アーベスタに来るという。
それだけでも迷惑な話なのに、
彼の寮の部屋に泊まりたいと言う父。

そこで彼は考えた。
大スターの村川藤十郎が
決して泊まる事のないような、
潰れかけの寂れたホテルを
予約してやろう
…と。

ささやかな仕返し。

そうして選ばれたのが
ホテル・リュース。
あの日、冷たく突き放した
日本人の女の子が
お世話になっているなんて知らずに。

そうして再会した二人だったが、
よれば触れば喧嘩をする始末。
けれど、そんな風に
喧嘩をしあっているうちに、
いいたい事を遠慮せず言い合える関係は、
そう悪いものでもなく、
父が来た事でぐちゃぐちゃになってきた心の内を、
気付いたら彼女に打ち明けるまでに。

父が来た理由は
バラエティー番組の撮影の為
という名目だったが、
父の本当の目的は、彼と話す事だった。

そうして突然告げられた離婚の話。
だからどっちに行くか決めて欲しい
…と言う父に戸惑う彼。

そんな彼の話を彼女は勿論、
彼女の縁で知り合った
リュースの宿泊客たちも聞いてくれた。
中でも、境遇が近い、
アレックスとはいい友達に。

あの家が嫌いだった。
あの世界がイヤで飛び出した。
小さい頃から、
離婚してしまえばいいんだ!
…そうなんども思ってきた。
けれど、いざ離婚と言われると、
とても複雑な気分になってしまう。

そうして父は言う。
恵ちゃんの決断次第では、
二度と会えないと思って、
こうしてアーベスタまで来たんだ
…と。

そんな父に
オーディションのチラシを渡されて、
彼の心は揺れた。
エキストラのオーディションで、
もしもその気があるなら受けてみるといい。
それで村川の名前を出さずに
自力で登って来い
…と。

家具職人になりたいと思っていた。
それが自分の夢だと。
けれど、それは
逃げていただけなのかも知れない。
跡継ぎを弟に押し付けて、
父という大きすぎる存在から。

だから見ない振りをしていたものの、
本当は芝居が好きで、
役者として父に
認められたかったのかも知れない。

そうして日本に戻り、
役者として一から頑張って、
いつか父に認められる事を
目標に日本に帰る決意をした彼は、
彼女を見送った後、
オーディションの為、帰国。

父に勧められた
エキストラの役から始まり、
自分の力で少しずつ
役者としても認められるようになった。

彼女とは、いつか父に
認められたと思えた時に、
ニューヨークで再会しよう
…と約束。
その時まで彼女は英語を頑張って、
再会の時には英語で会話する
…と。

その約束の為に必死に頑張っていた彼。
けれどいつしか仕事に必死になりすぎて、
彼女の事がおざなりになってしまい。
気付いたらあの大切な約束は
色褪せようとしていた。

そんな時、主演映画を見たという
父から電話があり、
役者としてはまだまだだが、いい作品だった。
ラストシーンでは感動して泣いたよ
…と連絡が。

やっと認められた!と思った時、
無性に彼女に会いたくなった彼。
この日の為に、
5年間会いたいのに我慢して来たのだから。

そうして彼女に電話をしたものの、
ここ一年、忙しくて
ろくに連絡も出来なかったからか、
彼女のケータイの番号は変わっていて
繋がらない。

再会しようと約束して、
こんなに好きなのに、
俺はあいつの住所もなにも分からない。


途方にくれた彼は、
アーベスタで増島添乗員さんに貰った
名刺を思い出した。
困った事があったら、
ここに電話してください
」と。

思わずそこに電話をかけると、
案内の女性に電話番号を教えられた。
それは増島さんの番号で、
ご用件は彼女の事ですよね?」と。

そうして彼に
12月24日にニューヨークで」と、
彼女に伝えてくれ…と頼み、
ニューヨークに飛び立った彼。

辿り着いたニューヨーク。
けれど細かい場所を指定していなかった為、
彼女を見つける事が出来ず、
困っていた所に、彼のケータイに電話が。
相手はあの日再会を約束した彼女。

そうしてやっと再会を果たした二人。
彼女はあれから英語を必死に勉強して、
現在は増島の旅行会社で
通訳の仕事をしているんだとか。
彼の目覚ましい活躍に、
彼を諦める為、
最初に務めた会社を一年前に退社。
その時に電話番号も
変えてしまっていたんだとか。

一緒になって欲しい…という彼と共に、
またアーベスタのあのホテルに
二人で泊まりに行きたいね
と、
クリスマス・イブの
ニューヨークの街を歩く二人。

結婚して仕事がなくなるようなら、
俺もそれまでだったって事だ

と笑う彼。

今まで一つ一つ努力を積み重ねて
手に入れたものだから、
そんな事くらいでは
揺るがないという自信が感じられた。

有名俳優との結婚は
大変かもしれないけれど、
5年間も離れていても
同じ想いを抱き続けた二人だから、
きっとこれからも
幸せに暮らしていく事でしょう。


2017年4月5日水曜日

Enkeltbillet

短大卒業の年の夏。
既に内定を決めた彼女は、
同じ短大の友人と、
10日間かけて北欧を周遊する
クルージングツアーに参加する事に。

旅行好きの友人の提案で、
卒業旅行なら豪華に!と、
二人でアルバイトをして、
その日の為にお金も貯めて臨んだ、
彼女にとって人生初の海外旅行。
きっと楽しい旅行になる!と
期待していたのに…。

辿り着いたアーベスタの空港で
彼女を待ち構えていたのは、
様々な困難だった。

預けていたスーツケースがなくなり、
お財布やパスポートの入った鞄を盗まれ、
犯人を追いかけたお陰で
ツアーのみんなともはぐれ迷子に。

言葉も分からなければお金もない。
挙句の果ては迷子。

困り果てた彼女を、
助けてくれたカミラに連れられ
訪れたホテル・リュース。
そこでの出会いが彼女を
そしてそこで共に過ごした人々の人生を、
大きく変えて行事に。

-----

攻略キャラ
・仲谷恵(cv.松岡禎丞さん)
・クリス・アルバート(cv.高橋広樹さん)
・アレクサンダー・ニールセン(cv.細谷佳正さん)
・高階修平(cv.竹内良太さん)
・エミル・ハーマン(cv.川島得愛さん)
・増島健二(cv.保村真さん)

-----

アレクサンダー・ニールセン
仲谷恵

※攻略した順番に記載させて頂いてます。
 ☆はお気に入りキャラです。


-----☆★☆----------☆★☆-----


全体の感想のメモがなかったので、
記憶を遡り覚えている事を(笑)

イチカラムさんの作品なので、
「華ヤカ哉、我ガ一族」と同様のシステム。
ちびキャラでマップを移動して、
クエストを受けたり話をしたり出来ます。
ホテル内だけでなく、
アーベスタの街の中を移動出来るのですが、
ランクアップしていくと、
乗り物が手に入り、
最終的には自転車で楽々移動できたりと、
楽しみな要素も。
船に乗って島に行けるのも楽しかったです。

恋愛的な甘さはやや薄めかな?
それでも、一人の女性が、
旅行をキッカケに大きく変わっていくお話なので、
とても入り込めました。
彼女の経験や成長だけでなく、
攻略キャラの成長や、
またホテルの行く末など、
気になる要素が多くて、
夢中でプレイ出来ました。

システムに少し問題があるのか、
こまめにセーブを取らないと、
突然ゲームが止まってしまう現象が。
エラーだと思うのですが、
2017年4月の段階で公式サイトを確認した所、
その件に関しては特に何も書かれていないようです。
念のため、お友達にもプレイして貰いましたが、
同じ現象に見舞われたので、
良く起こるエラーのようです。

こまめにセーブをとり、そこから再開すると
先に進めたように記憶しているので、
夢中になっても、時々はセーブの事を
気にするようにしてみて下さい。

華ヤカ哉、我ガ一族とは、
全く設定は異なりますが、
イチカラムさんらしい作りなので、
華ヤカ哉、我ガ一族を楽しんだ方にはオススメです。
イチカラムさん好きな方は是非!


好きキャラランキング
 1.アレクサンダー
 2.仲谷恵


オススメ度:★★★★
個人的満足度:★★★★★

2017年4月4日火曜日

マーメイド・ゴシック/エリアス・ミスト

近藤隆さん演じるエリアスのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


あの嵐の日の出来事。
君がした事が王にバレた原因は僕なんだ。
君がした事を僕が報告したから。

-----

・主人公が人間に血を与えた
 現場を目撃した彼は、
 王にその旨を報告。
 それが原因で彼女は10年もの間、
 監禁されて過ごした。

・彼女が王子殺しを命じられ、
 罪滅ぼし的な意味ももちろんあるものの、
 彼女を想う気持ちから、人間になって協力。

・ロキとの交換条件は「愛の言葉」と
「満月の夜までに彼女と結ばれなければ、
 泡となって消える」の2つ。

・主人公は彼と共にバジルを暗殺するも、
 彼があの嵐の日の少年で不死であった為、
 暗殺は失敗。
 恩人である彼女に会えて満足したバジルは、
 人魚捕獲を止めると約束。

・人間に戻る魔法を頼んで、
 ロキに変な交換条件を持ち出されると困るからと、
 人間として二人で生きて行く事に。

-----

以上、箇条書き的に、
ネタバレのみを並べてみました。
メモを失くしてしまったため、
いつものような長文のネタバレを
まとめる事が出来ませんでした。

箇条書きではありますが、
なんとなく内容が伝わりましたら幸いです。

2017年4月3日月曜日

マーメイド・ゴシック

159本目の乙女ゲーム。
クインロゼさんのPSP用ソフト。

嵐の夜に偶然人間の男の子を、
自らの血を与える事で、
助けてしまった人魚の主人公。
人魚の血は、人を不老不死にしてしまう。

その為、人魚が
人間に狙われる危険性も考慮し、
人に血を与える事は彼女の国では重罪。
子供ながらもそんな罪を
犯してしまった彼女は、
実の父で人魚の国の王により、
幽閉されてしまったのです。

そうして10年の月日が流れ、
牢から出された彼女には、
人魚を狙う人間の王子を
一年以内に暗殺せよ
…との任務が課せられた。

そうして王子を暗殺する為に、
魔法使いに「愛の言葉」を代償とし、
人間の足を得た主人公。

心から愛する人に出会った時、
自分の差し出した
代償の大きさに気付いた彼女は…。

-----

攻略キャラ
・バジル・エーデルワイス(cv.杉山紀彰さん)
・ガウェイン・ライツ(cv.野島健児さん)
・ガリレオ・メランコリー(cv.羽多野渉さん)
・弥彦(cv.大川透さん)
・牡丹(cv.柿原徹也さん)
・エリアス・ミスト(cv.近藤隆さん)
・ロキ・ジルフォード(cv.豊永利行さん)

-----

エリアス・ミスト
バジル・エーデルワイス
ロキ・ジルフォード

※攻略した順番に記載させて頂いてます。
 ☆はお気に入りキャラ。


-----☆★☆-----


凄く面白かったです。

ちょっと連続で
ロゼさんの作品をやり過ぎて、
なんか毎回主人公の性格とか
どの作品も似た感じなので、
ちょっと飽きて辛いかな?
と前半思いつつプレイ。

そして最初から気になっていた
ロキに辿り着いた時、
やって良かったと心から思いました。

この作品、ぜひロキのベストを
見ていただきたいなって思います。
本当に泣けました!
ここまでロゼさんで泣いたのは初めてかも?

ハッピーの方が、
本当に幸せな結末なのかも知れませんが、
私はあのベストが
モチーフの人魚姫を思い出させて、
本当に良く出来ているなって感動出来たので、
個人的にはベストが好きだったりします。

そんなロキに出会わせてくれた、
この作品に感謝の気持ちでいっぱいです。

-----

好きキャラランキング
1.ロキ
2.バジル
3.エリアス

-----

オススメ度:★★★☆☆
個人的満足度:★★★★

2017年4月2日日曜日

AMNESIA LATER X CROWD V Edition/ケント(CROWD LOVE)

石田彰さん演じるケントのネタバレ感想です。


-----☆★☆-----


再生、新しい始まり

そんな花言葉を持つ
ラッパスイセン。
彼が注文したブーケには
入る予定はなかった花。

それはオリオンが
「ケントとずっと幸せに」と、
二人を想い、追加してくれた花。

理由は知らないものの、
とても祝福されている気がして、
そのままのブーケを彼女に渡した。

そんな素敵な結婚式を迎えた二人。

-----

留学の決まっている彼と一緒に居たい!
その一心で勉強に励み、
イギリス留学を手にした彼女。

住む場所は彼と同じアパート。
その事で、彼は彼女のご両親に
誓約書まで書いて、
更にはサワのアドバイスに従い、
フルコースを作り振る舞って挨拶を。

そんな彼の誠実さに
心を打たれた彼女の父は、
彼との生活を快諾してくれた。

そうして彼が一足先に、
春にロンドンへと旅立ち、
彼の荷物の整理を手伝う…という目的で、
イギリスにやってきた彼女。

当初彼のイギリス滞在は一年の予定で、
彼女もまた夏から一年間の留学だったが、
彼の研究をこちらの教授が
とても気に入ってくれたのだ。
そうして彼は一年ではなく、
その先もイギリスに留まりたいと、
そう考えるようになっていた。

その話を聞いた彼女。
留学の期間は一年の予定で、
その後は日本に戻る事になっていた。
だからどう頑張ろうとも、
彼とはその一年しか一緒に居られない。


それでも離れたくない…と言ってくれる彼。
けれど、そんなワガママに、
君の人生を巻き込んでしまう訳にはいかないから

どうしたいのか考えて欲しいと。

ロンドンに滞在するのは一週間。
その間に考えて、自分の答を見つけよう!


そんな事を考えていた彼女と、
この事が原因で、
彼女に別れを切り出されるかも?と、
内心不安な彼。

けれど、彼女の出した答は、
彼の不安を取り除いてくれるものだった。

彼女は大学で教育心理学を学び、
漠然と先生になりたいと思っていた。
それが今回ロンドンに来た事と、
留学の為に必死に学んで来た経験から、
新たな夢として、
彼女の中で形作られて来たのだった。

それが日本語学校の先生。
海外での生活の不安や、言葉の壁での悩み。
そんな心のケアも出来るような、
先生になりたい
…と。

その為には大学を卒業して
教員免許を取る必要があるから、
一年の留学後、大学を卒業するまでは
待っていて欲しいという彼女。

いつも自分の夢を応援してくれる彼女だから、
自分と出会った事で、
彼女が新たな夢を見出した事も嬉しかったから、
そんな彼女の提案を快諾した。

-----

その後、三年の月日が流れ、
彼女は無事にロンドンの地で、
教育者として教鞭をとる事に。
一年間の留学を経て、
日本に戻り教員免許を取得。
無事に大学を卒業し、
ロンドンの日本語学校の
非常勤講師の募集に合格。
晴れてロンドンでの
社会人生活をスタートさせた。

かねてより、
婚約をしていた二人だったので、
彼女が彼の元に来た事により、
正式に入籍も果たした。

そんな春のイースターの日、
彼は彼女の為に、
結婚式を計画してくれていた。
三年前、彼の荷物の片付けに来た時に、
二人で2階建てバスに乗り、
その中から見た教会での結婚式。
あの花嫁を羨ましそうに見つめた彼女が、
クラウンの話をしてくれたから。

だから彼はずっと考えていた。
サプライズで結婚式を挙げてやりたい…と。
彼女の理想のクラウンを手に入れたくて、
彼女の父に連絡を取り、
小さい頃のお気に入りの絵本を教えて貰い、
その絵本を手に入れ、クラウンの絵を撮影。
イッキにその写真を送り、探してもらった彼。

そんな風に、三年も前に
彼女から聞いた些細な話も、
彼女を喜ばせたい彼は、
忘れる事なく覚えていてくれた。

結婚式の一週間前に知らされた彼女は、
嬉しくて驚いて。
素敵なサプライズとなった。

なのに、迎えた当日、これまたサプライズで、
冥土の羊のみんなが、
二人の門出を祝いにロンドンへ。
彼が彼女に内緒で来て欲しい…と、
みんなに頼んでくれたから。

いつだって彼は、
彼女の幸せばかりを考えてくれるから。
あの絵本は、王子と姫が結ばれて
終わってしまう話しだけれど、
二人の紡ぐ物語は、これからもずっと続く。
長い時間の中で、
辛い時も悲しい時もあるだろう。
けれど、彼女にはいつだって、
そんな彼が傍に居てくれるから。
きっと大丈夫。
二人はずっと幸せに
過ごして行けるに違いない。