2017年5月31日水曜日

月影の鎖-錯乱パラノイア-

父をとても愛していた母。
彼女は父を愛するが故に、
彼を亡くした時、
心が壊れてしまった。
娘を娘と認識出来ない程に。

けれど、幼かった彼女に、
それはとても理解出来ない。
だからどうしても母に
自分を見て欲しいと、
ありとあらゆる事をしてみるものの、
母の感心が自分に向く事がないまま、
母はこの世から居なくなってしまった。

そうして母の友人である
螢に養女として迎えられた。

愛を知らなかった、
居場所のなかった彼女に、
愛をくれ、
居場所をくれた螢と兄。
だから二人の役に立ちたくて、
螢が亡くなった後、
彼女は「月の畔」の女将となり、
一人店を守る事に。

そんな彼女の街は
本土から離れた島にあり、
閉鎖的なそこは、
温泉街と花柳街からなる観光地。
けれど昨今観光客は減り、
数年前の大震災も加わり、
市の財政は
とても厳しいものとなっていた。

そんな財政難を乗り切るため、
市長が雇ったコントルタント。
彼がこの街に
騒動を持ち込んだのだ。
財政難を乗り切るために
この島を駐屯地にするべきだ…と。

一見彼女の暮らしとは
なんの関係もないその事件が、
彼女の平和な日々を
大きくかき乱すものとなって…。


攻略キャラ
・神楽坂響(cv.新垣樽助さん)
・望月理也(cv.松岡禎丞さん)
・猪口渉(cv.浅沼晋太郎さん)
・榛名望(cv.成瀬誠さん)
・大井川護(cv.三浦祥朗さん)

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榛名望
望月理也
猪口渉

※攻略した順番に記載させて頂いております。
 ☆はお気に入りキャラです。



-----☆★☆-----



凄く面白い作品でした。
明るく楽しく…という
お話ではありませんし、
全体的に暗い感じの所はありますが、
個人的には凄い好きな世界観でしたね。

色使いも作品の雰囲気にあっていて、
とても良かったです。

内容的に、割りと
大人のゲームとかにありそうな感じかな?と。
なので、学生さんとかよりも、
大人の方にオススメしたい感じの
作品かな?と思います。

文章がとても素敵で、
シナリオ重視の方にも
オススメ出来る作品ですね。

私が攻略させて頂いた中では、
榛名さんがスチルも良かったですし、
なんか色々ドラマチックで素敵でした!

立絵では会えない、
メガネなし髪下ろしバージョンの
イケメン榛名さんとか、
もう本当に素敵でした!

スチルの数もそれなりに
満足な数だったと思います。

ただ、背景の種類が
少なかったように感じたのは、
もったいなかったかな?と。
他がいいので、そこが逆に
気になってしまった所でした。

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好きキャラ
1.榛名さん
2.猪口さん
3.望月さん

榛名さんが圧倒的に大好きなので、
猪口さんと望月さんは
甲乙つけがたい感じでした。
成瀬さんの声と話し方が、大変ツボで、
また色々な作品で
お会いしたいなと心から思いました。


オススメ度:★★★★
個人的満足度:★★★★

2017年5月30日火曜日

逢魔時~怪談ロマンス~

磯姫の妖怪である主人公は、
高校二年生。

高過ぎる妖力を持て余し、
時折それを発散しないと
暴走してしまう為、
喧嘩に明け暮れる日々。

そんな喧嘩好きで
いたずら好きの彼女と、
それを取り巻く学校の
仲間たちとの物語。

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攻略キャラ
・式部密(cv.緑川光さん)
・日比谷京極(cv.遊佐浩二さん)
・和泉零次(cv.鳥海浩輔さん)
・遠野篤郎(cv.諏訪部順一さん)
・由良城閨悟(cv.浪川大輔さん)

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・由良城閨悟(ネタバレなし)

※攻略させて頂いた順番に記載させて頂いてます。
 ☆はお気に入りキャラです。


-----☆★☆-----


ロゼさんの作品という事で、
スチルが多く、
プレイしていて楽しかったです。
そして大人な展開も、
やぱりロゼさんならではで
素敵でした。

主人公が恋愛に
冷めているタイプというか、
ロゼさん、こういう子使うの
凄い上手なんですよね。
今回もそんな感じで、
付き合うキッカケも
好きだから…ではなかったり(笑)
体を重ねても、
二人の温度差は変わらない
…なんて描写があったりと、
なかなか大人な思考の
恋愛で楽しかったです。

本当にロゼさんの作品、
今後新作がないんだと思うと、
寂しくなりますね。
楽しかったです。


オススメ度:★★★☆☆
個人的満足度:★★★☆☆

2017年5月29日月曜日

DYNAMIC CHORD feat.Liar-S V edition/珠洲乃千哉

岡本信彦さん演じる
珠洲乃千哉のネタバレ感想です。


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焦らずゆっくり、これからも
あなたに想いを伝え続けます。

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S-leeperを結成した芹の後輩の千哉。
彼は先輩である芹に
高校の文化祭だけでいいから
…と頼まれてギターとして参加。

元々音楽は好きだったが、
誰かと一緒にバンド活動をしようなんて
全く考えて居なかった彼。

そうして半ば無理やり巻き込まれ、
経験したバンド活動。
それなりに楽しかったけれど、
それだけだったハズなのに。

その後もS-leeperを続けたいという芹は、
朔良というギター・ボーカルを連れて来た。
そうして朔良の歌声を聴いた瞬間、
彼の中の意識が変わった。

それは彼に襲撃を与えるに
十分な歌声だったから。

歌唱力はもちろんの事、
朔良の持つ歌声は、
彼の理想の声だったから。
その声に魅了され、
こんな歌を作りたい、あんな歌を歌わせたい
…そんな気持ちが湧き出したのだ。

そうして元々コピーバンドだった彼らが、
オリジナルバンドとして活動を開始し、
彼は朔良に次々と曲を作った。

それなりに人気も出て、
彼の曲も評価されていたアマチュア時代。
いつかこのメンバーでメジャーデビューを
…なんて思っていたのに。
ベースの槇の脱退により、
一時は彼も朔良も荒れてしまった。

だって、手応えを感じていたから。
このメンバーならやれるって。

そんな時、芹が新しいベースを見付けて来た事で、
S-leeperは再び動き出した。

新しいベースの宗太郎は、
人懐っこい性格で、
最初こそ、彼も朔良も反発していたが、
いつしか気の合う仲間になれた。

そうしてついに彼らは
念願のデビューを果たしたのだ。
S-leeperからLiar-Sと名前を変えて。
デビュー曲はドラマとタイアップという事もあり、
瞬く間に売れ、
彼も朔良もそのビジュアルが注目された事で、
一躍人気バンドに。

順風満帆だった。
この調子でどんどんLiar-Sの曲を
朔良の歌を世間に届けて行くんだ!
そんな風に思っていたのに。

気づくと世間は彼らのビジュアルと
デビュー曲ばかりを騒ぎ立てる。
音楽番組に出たとしても、
求められるのはデビュー曲とビジュアルのみ。

まだ色んな曲があって、
どれもみんなに聞いて欲しい曲なのに。

そんな思いが胸の奥に降り積もる。

そうして同じ思いを抱えた朔良の歌声から、
S-leeper時代の情熱が消えた。

朔良の歌が、声が好きだったから。
本当に大好きだったから。
彼の声を歌を活かしたいと作った曲を
そんな風に歌う朔良に耐えられなかった。

そうして彼のギターからも、
当時の熱は消えてしまった。

チグハグなどこか噛み合わない演奏。
それでもファンは気づかない。
Liar-Sが好きだと、カッコいいと
彼らをもてはやしてくれる。

何がファンだよ。
僕達の演奏が昔と違う事も
全く気づいてないくせに。

すっかりやる気も情熱も失った
彼と朔良。

そんな時、芹が提案してきたのだ。
S-leeper時代、音楽の知識もゼロで、
初めてロックに触れたという彼女を
Liar-S公認の『友達』にすると。

当時は彼女の言葉に
心動かされたりもした。
たどたどしい感想ながらも、
心のそこから彼らの音楽を愛し、
彼が歌に込めたものを
朔良が歌声に込めたものを
彼らが演奏に込めたものを
しっかりと感じ取ってくれているのが
わかったから。

でも今はもう違う。
あの頃の自分たちではないし、
もうきっと戻れない。

だから彼女を拒絶した。
当時の自分たちを知っていて、
熱くその思いを語ってくれた人だから。

それでも彼女はめげなかった。
何度も何度もぶつかって来た。
そうして素人ながらも、
彼の話に耳を傾け、
少なくとも自分はLiar-Sの新曲を
聞きたいと思っていると、
今も熱い思いを注いでくれていた。

そんな彼女に感化され、
彼はMERIに頼まれた楽曲作成を
引き受ける事に。
事務所からも、作曲家として売れる事は
好ましいと言われたから。

それに何より夢だったから。
自分の音楽を沢山の人に届ける事が、
沢山の人に歌って貰う事が。

けれど、今の彼は、
自分のバンドのヴォーカルにすら、
その歌を歌って貰えない。

だから正直不安も大きかった。
そんな自分には重すぎるのではないかと。

そんな不安を抱えて挑んだ楽曲づくり、
所が彼が作る曲は、
すべて朔良に歌わせたいものばかりで、
何度作り直しても、
どうしても朔良の声に
あったものしか出て来ない。

大好きで、尊敬していて、
だからこそ裏切られたようで
大嫌いになった朔良なのに。

こうやって僕はいつまでも
朔良の呪縛から逃れられないんだ。

そんな思いに苦しんでいた頃、
彼女が教えてくれた。
どうしたら今の楽曲が、
Liar-Sらしい曲じゃなく、
MERIらしい曲になるのかを。

もっとキラキラした感じが
あるといいのかも?
そして女の子の恋を応援するような。

そんな彼女の言葉をヒントに、
彼は無事にMERIの曲を完成させた。

そうしてさらには、
何度も何度も囚われていた朔良の為の、
Liar-Sの為の 楽曲も作っていた彼。

だって、僕は朔良に歌って欲しいから。
そう、あの頃のように。

今まで彼女が再三説得を試みるも、
いい返事が貰えなかったけれど、
彼が思いを込めて作った曲が
朔良の心を動かした。

もう一度やってみる。

彼の作った曲が、
Liar-Sを再び動かしたのだ。

その後、サマーフェスへの参加が決まり、
Liar-Sはそこでデビュー曲だけでなく、
今回彼が作った新曲を披露する事に。

あの頃の情熱を思い出した彼らに、
もう怖いものはなかった。
フェスで歌ったデビュー曲も、
いつものそれよりもずっと熱がこもり、
それは観客にも伝わった。

けれど、「どうせデビュー曲だけの
顔だけのバンドだろ?
そんな声も観客の間から聞こえてきた。

所が、彼が思いを込めて作り、
朔良が思いを乗せて歌い、
メンバー全員が熱い思いで奏でた曲は、
すぐさま会場を虜にしてしまった。

やっと聴いて貰えた。
自分たちの音楽を。
届けたい思いが、今届いた。

メンバー達は喜びを噛み締めた。
これが新しいスタート。
もうLiar-Sは動き出した。

そうして彼女はLiar-Sの『友達』から、
彼の恋人となり、
今は彼だけを支える存在となった。

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淋しい想いはさせません。
あなたを笑顔でいっぱいにします。
だからこれからも僕の傍に居て下さい。 
決して離れず、ずっとずっと…。

2017年5月28日日曜日

剣が君 for V

徳川家光の弟、徳川忠長は、
家光に自刃へと追い詰められた。
そうして領地駿府は藩がなくなり、
新な領主が駿府入り。
その新しい領主の姫として
選ばれたのが家光の妹の久姫。

久姫の花嫁行列が江戸より駿府へと
向かうことになったが、
忠長を慕う者達にとって徳川は敵。
危険な旅になる事は
火を見るより明らか。

そこでその花嫁行列に
ニセの花嫁を使う事になった。

当然、関所などで
足止めされては困る為、
久姫にそっくりな
年頃の娘を探すのだが、
広い江戸の中で、
そう簡単に見つかる訳がない。

諦めかけていた時、
休憩にと立ち寄った
茶屋の娘である主人公が、
久姫にそっくりであった事から、
彼女に白羽の矢が立てられた。

そうして久姫の振りをし、
東海道を駿府へと
向かう事になった彼女。
周りを守るのは
柳生に腕を認められた6人の侍。


彼らに助けられながら、
花嫁行列として
駿府へと向かう旅の前章と、
個別シナリオの後章の
二つから構成されている作品。

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攻略キャラ
 ・九十九丸(cv.小野友樹さん)
 ・螢(cv.KENNさん) 
 ・黒羽実彰(cv.前野智昭さん)
 ・縁(cv.置鮎龍太郎さん)
 ・鷺原左京(cv.保志総一朗さん)
 ・鈴懸(cv.逢坂良太さん)


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鈴懸

鷺原左京
九十九丸

※攻略した順番に記載させて頂いてます。
 ☆はお気に入りキャラ。




-----☆★☆-----


共通である花嫁道中と、
その後のお話と
大きく二つで構成されているので、
長さは割りと長め。

花嫁道中は要所要所の選択で、
自分の攻略したいキャラを選ぶ事から、
大きな変化もないため、
周回プレイはややだれて来る感じも。

後編の個別ルートは、
それぞれ同じ大会は絡んでくるものの、
内容が全く異なる為、
飽きずに楽しめます。

絵も音楽も素晴らしく、
世界観にあっていて素敵でした。
花嫁道中などは、
途中地図なんかも表示される為、
本当に旅をしている気分を味わえました。

ENDの種類も充実しているので、
フルコンプ目指す方も、
長く楽しめると思います。

声優さんも役にあっていて、
凄く良かったです!
なので全員できそうかな?と思いましたが、
やっぱり花嫁道中が同じ流れなので、
4人で力尽きました。


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好きキャラ
 1.螢さん
 1.鈴懸
 3.九十九丸
 4.左京さん

螢さんと鈴懸は本当に素敵過ぎて、
どっちが一番って選べなくなってしまいました。
そんな素敵な二人に出会わせてくれた
この作品に感謝の気持ちでいっぱいです。


オススメ度:★★★★
個人的満足度:★★★★

2017年5月27日土曜日

剣が君/九十九丸/幸魂:共に生きる幸せ

小野友樹さん演じる
九十九丸のネタバレ感想です。



-----☆★☆-----


九十九丸は陸奥の国出身の侍で、
旅籠の息子。
田宮流居合の伝書をもらう為の条件が、
剣取りをする事だった事から、
江戸に単身やって来た。

彼の実の両親は災害に巻き込まれ
既に他界している。
その時、彼も巻き込まれたが、
それ以前の記憶を失ったものの、
彼一人が無事に助けられ、
今は旅籠を営む夫婦が育ての親として、
彼の面倒を見てくれていた。

花嫁行列に参加したのは
路銀が尽きてしまって、
御前試合までにお金を稼ぎたかったから。

そうして花嫁行列の中で、
彼女や仲間たちと過ごす内に、
彼女との間に絆の芽生えた。

所が花嫁行列の報酬である
10両なのですが、
彼は道中とある宿場で
宿の高価な花瓶を壊してしまい、
その弁償代として、
全額取り上げられてしまった。

それでも剣取りの為
江戸に向かった彼だが、
何日も食べずに過ごし、
行き倒れ寸前の所に彼女と遭遇。
たまたまおにぎりを持っていた
彼女に助けられ無事に江戸に。

口入屋の紹介で、御前試合の間、
住み込みで働く所を探してもらうと、
なんと御前試合で忙しくなる為、
労働力を必要として、
口入屋に頼んでいた彼女の父の営む茶屋に、
使用人としてやって来たのが彼だった。

思わぬ形で再会を果たした二人は、
同じ家に住んだ事で、更に絆が深まり、
お互い大事な存在に。

そんな中、御前試合で
鈴懸と当たった時に、
彼は異様な状態を見せ、
その事で天海という僧侶に
声を掛けられた。

天海は一度死んで、
反魂呪により蘇ったという人で、
彼もそうであると教えてくれたのだ。

天海の言葉に、色々な事に納得した彼。
彼は胸に大きなキズがあるし、
左腕も変色しいつも包帯を巻いているし、
体温も以上に低いし、
食べても食べても大きくならないし…と、
本人もそれらの事が
ずっと気になっていたから。

胸の大きなキズは、
災害に巻き込まれた時のものだ
…そう村のみんなは教えてくれたが、
どう見ても刀傷だったので、
おそらくそれが原因で
一度死人になったのだろうと。

左腕の変色した皮膚は、
皮膚の病気ではなく、
おそらく死んでしまったために、
そこが腐敗したものだろうと。
体温が低いのも死人だから。

食べても食べても
災害にあったとされる15歳の頃のまま、
成長が止まっている二十歳の彼。
それも彼が蘇る為に
彼の中に居るマレビトが、
彼の成長分を吸収してしまっている為、
彼自体が成長する事が
出来無いからだろうと。

そうして彼はすべての真相を知る為、
故郷に戻る事に。
そんな彼にどうしても
ついていくと言う彼女。
初めは陸奥の国への道中は
男でも厳しいから、
お嬢さんを連れて行けない

…と頑なに拒んでいた彼だが、
彼女は父も説得し、
彼に半ば無理やりついて行った。

彼は居合の師匠の元を訪ね、
真相を知る事に。

彼の父は剣取り試合で一番刀になり、
天下五剣の一つを
授けられるような立派な侍。
所が彼の母と離縁して、
彼とふたりきりになったある日、
剣取り以来、
何かを悩んでいる風だった彼の父は、
山に修行に入ってしまった。

そこで一人になった
彼は旅籠に引き取られ、
村のみんなが大切に育ててくれた。

そんな中、彼が母のように、
姉のように慕っている女性が居たのだが、
その家が借金を返す事が出来ず、
借金取りに彼女が
連れて行かれそうになったのだ。
大好きなお姉さんのピンチに、
まだ15歳の彼は、彼女を護ろうとした。
その時、渡世人である借金取りに
胸を大きく斬られてしまった。

その傷が致命傷となり、わずか15歳で、
彼は命を落としてしまった。

その知らせを聞いた彼の父は、
痛く悲しんで、山で修行の際に、
ある人から禁術である
反魂呪を受け継いで居た事から、
その禁術を使い、
自らの命を犠牲にする事で、
愛する息子を蘇らせたのだ。

その後、記憶をなくした彼に、
両親は災害に巻き込まれてなくなり、
彼もそれに巻き込まれ
記憶がないんだ
…と教えて、
変わらず村のみんなで面倒を見てくれたのだ。

所が、彼が剣取りの為に
江戸に出ると言い出して。
彼の父が、剣取り後、
悩むことが多くなった事を
見ていた村のみんなは、
旅籠の息子に剣術など必要ない…と、
彼の剣取りに反対したものの、
彼は家出同然で江戸に出てしまった。

父の山での様子も、その後、
当時父と共に修業していた僧侶から
聞く事が出来たが、
彼を忌々しそうに見ていたその人は、
最後にふたりきりになった時に、
彼に陸奥の国から早く出て行け
…と言ったのだ。
禁術のせいでこの国寺のイメージが
悪くなったのを払拭した所なのに、
あなたがいると、また禁術の事が
噂されてしまうから
…と。

命を亡くし、両親を失くし、
彼はこうして生まれ育った故郷をも
失くしてしまったのだ。

けれど、江戸がある。
茶屋の旦那さんもお嬢さんも
家族だと自分を温かく迎えてくれている。


そう思った時に、

本来生きているハズのない
自分のような存在が、
大切なあの家族の傍に居る事は
迷惑なのではないか?


そんな風に思った彼は、
やっぱり行く当てを失くしてしまう。

そんな彼のマイナスの心に
つけ込んだマレビトは、
その体を支配し彼女をさらい、
常世に連れ去った。
自分の花嫁とする為に。

そうして意識を操られた彼は、
そのまま三途の川を渡ろうとするが、
必死で止める彼女。
彼の二十歳の姿をしたマレビトと、
未だ15歳のまま成長の止まっている本物の彼。
彼女の抵抗のお陰で
意識を取り戻した彼は、
マレビトである二十歳の自分と戦事に。

けれど二人は二人で一人。
相手に傷をつける事で、
自らが傷ついてしまう。

ボロボロになった二人を
ただ見ている事しか出来無い彼女は、
常世の景色の中で歪んだ場所を見つけた。
目を凝らすとそこに現世が見えたのだ。

だから彼女はボロボロの
彼の手を引いて
必死にそこに向かう。
体を返せと追いかけてくる
マレビトから逃げながら。
振り返ると彼の体は
黒い闇に包まれて居ました。

もうだめかもしれない。
彼を連れて帰れないかもしれない。


そう思っても諦められなかった。
だってまだ好きだって
彼に伝えて居なかったから。
彼の居ない世界なんて
考えられなかったから。

そうして彼女は
必死に彼の手離す事なく歩き続けた。

一方もう完全に諦めていた彼。
すべての感覚もなくなり、
もうこのまま本当に死んでしまうと思った時、
手が暖かい事に気付いた。

なんで暖かいんだろう?
あぁ、そうか。
お嬢さんがこんな俺の手を
必死に引いてくれているから。
彼女は諦めずにこんなにも強く
俺の手を握ってくれている。


だから諦める訳には行かない。
俺はまだ彼女に伝えて居ないから。
彼女と共に生きたい
と。

そうして彼はマレビトと再び戦った。

-----

目を開けた彼女。
見えるのは現世の景色。
しっかりと握っていたハズのその手には、
彼の手は見当たらない。

辺りを見渡してみたものの、
どこにも彼を見付けられない。

悲しくなって
泣き出してしまいたくなりましたが、

諦める訳には行かない。
絶対九十九丸を探すんだ!


そう決意して歩き出した彼女の元に、
彼の鳩のハヤトが飛んできました。
そうして、彼に主人の事を訊ねると
案内してくれた。

彼女が見つけたのは、
よく知っている彼ではなく、
二十歳のあのマレビトの姿をし彼だった。
けれど中身はちゃんとあの頃の彼のままで、
目を覚ました彼は、
しっかりとその鼓動を聞かせてくれた。
そうして以前は冷たかったハズのその体は、
抱きしめてくれるととても暖かいのだ。

そう、彼はマレビトに打ち勝ったのだ。
どうしても彼女を守る為に生きたい!
そんな彼の強い思いに、
マレビトは応えてくれたのだ。

そうして彼は、反魂呪で蘇った、
成長出来無い冷たい体の彼ではなく、
ちゃんと二十歳の大人の姿となり、
残りの生涯を全う出来る事になった。

その後、彼女の父の営む
茶屋の若旦那として、
彼女と共に幸せに暮らす事でしょう。

2017年5月26日金曜日

剣が君/鷺原左京/幸魂:初夏の太陽

保志総一朗さん演じる
鷺原左京のネタバレ感想です。


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旗本の息子として生まれた彼は、
周りにはただの浪人だと言っていたが、
その所作の美しさや、
身のこなしからも、
気品が溢れているような人。

見目麗しく、絵草紙の
お姫様みたいな外見にそぐわず、
剣の腕は一流。

そんな彼の愛刀は蛍丸。
鷺原家に代々伝わる宝刀で、
何代も前の先祖が、
この蛍丸を持って戦に臨み、
刃が欠け、戦に惨敗。

そんな折、
夢の中でその剣に蛍が群がり、
黄色く発光しているのを見た先祖は、
目覚めた後に
真っ先に蛍丸を確認してみると、
刃こぼれが直り、
見事な刀に
生まれ変わっててたんだとか。

その後、その刀で
戦果を上げた先祖の功績により、
蛍丸は宝刀として、
代々鷺原家に受け継がれて来た。

そんな鷺原家は、天国の一族で、
宝剣づくりをして居た家系。
天下五剣と言われる剣も、
その一族が作ったもの。

そんな家柄に生まれた彼だが、
まだ彼が幼かった頃、
家族が鬼に
無残に殺されてしまったのだ。

たまたま体調を崩していた彼は、
乳母たちに世話をされ、
留守番をしていたのだが、
父、母、身重の姉は、
家族で出かけていて、
その道中、まもなく家に
辿り着くという辺りで、
人さらいの鬼と遭遇。
そんな現場を見てしまった事から、
殺されてしまったのだ。

その犯人き斬鉄と言う名の鬼。
彼は仇討ちを申し出て、
斬鉄の情報を集める為、
裏の世界に身を置き
家族の仇である斬鉄を
探し続けていた。

そんな道中に参加した花嫁行列。
箱根峠で、斬鉄の配下である
シグラギと言う鬼が、
強盗を働いているという
情報を得たからだった。

狙われた時に仕留める。
目的はそれで、
ただその為に参加したハズなのに、
彼は彼女と出会った事で、遠い昔、
まだ両親も姉も健在だった
幸せな日々に感じていた
懐かしい感覚を思い出してしまった。

そうして期待どおり
箱根峠で襲ってきたシグラギ一味。
彼女を攫った
シグラギたちをを追いかけ、
無事彼女を救出し、
シグラギも討った彼。

残るは斬鉄一人。

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その後、花嫁行列が無事に終わり、
江戸へと戻った仲間たち。
そんな中、吉原で
聞きこみをしていた彼の耳に、
鬼に詳しい花魁の話が飛び込んで来た。

彼女に話を聞きに行くと、
居場所を教えてくれたのだが、
その時無理やり酒を飲まされてしまう。

そう、彼女は斬鉄が
贔屓にしている花魁で、
彼に協力する振りをし、
薬の入った酒を飲ませ、
彼を罠にハメたのだった。

当然、教えられた場所に
斬鉄はいる訳もなく、
彼は自分よりもはるかに弱い鬼に、
薬のせいでうまく体が動かない為、
斬りつけられてしまった。

岡っ引きの登場で、
無事に逃げおおせたものの、
深手であるし、薬も効いて、
思うように逃げられない。
そんな彼を助けたのが、
彼女の家の近所の矢ノ彦。

夜遅い時間に
表を走っている矢ノ彦を
見つけた彼女が声を掛けると、
彼は手が血まみれになっていて。

事情を訊いた所、
ケガをしているお侍さんにお水を届ける
…というのだ。
夜も遅いし、
子供が一人では心配だ
という事で、
付き添った彼女の目に
飛び込んできたのは、
大怪我をした彼だった。

その後、父の入浴のすきに、
こっそりと自分の部屋に彼を運び、
彼に言われるまま、針と糸、
そして焼酎と布を用意した所、
彼は自分でその深い刀傷を
縫い始めた。

助けたはいいけれど、
そんな深手の
手当の仕方も知らず、
言われるままものを用意して
手伝った彼女だったが、
どうしても医者に診せたい
心配になってしまう。
それでも彼は医者も誰も
呼ばないで欲しい
…と頼んだ。

そうして手当を終えた彼は、
着物を着替え、
そのまま倒れるように
眠ってしまった。

その後、自分で手当をした箇所が
ひどく腫れてしまった彼は、
それが原因で倒れてしまった。
心配した彼女は、彼との約束を破り、
花嫁道中の仲間の鈴懸に
助けを求めた。
そうして鈴懸の手当を受けた事で、
傷は快方に向かう事に。

そのまましばらく彼女の家に
匿われていた彼。
彼を最初に助けてくれた矢ノ彦が、
何も出来無い彼が
退屈しないようにと
おもちゃを持って遊びに来てくれて。
その時、文字が読めない事を
聞いた彼は、矢ノ彦に
いろは唄を教えてくれた。
そしてコマ回しも。

そんな風に知らない事を
色々と教えて、
毎日練習すると上手になる
…と教えてくれた彼が
大好きになった矢ノ彦は、
教えてくれた彼とそして彼女を
喜ばせたい一心でうたを覚え、
コマの練習もした。

一方斬鉄への仇討ちはというと、
斬鉄が御前試合に出ていると聞き、
斬鉄と対戦するときに、
仇討を果たそうとしたものの、惨敗。

一度は仇討ちを諦めたものの、
やはり諦めきれなかった彼は、
再び彼を探して仇討ちを挑む事に。

卑怯な斬鉄が仲間を
連れて行く所を目撃した彼女が、
たまたま出会った螢に
それを知らせた事で、
花嫁行列の仲間が全員集合、
彼の仇討ちを助太刀してくれた。

斬鉄の仲間を他のみんなが
押さえてくれた事により、
彼女との時間が彼の心を変え、
仇討ちを果たして死ぬつもりが、
生きる為の仇討ちという
捉え方になった事により、
無事に家族の無念を
果たすことの出来た。

その後彼は国にはかえらず、
矢ノ彦のように、
貧しくて学ぶ事の出来無い子供達の為に、
寺子屋を作る事にした。

これからは学問が必要な時代が来るから、
誰でも学べる場所は必要だ
…と。

それに何より、
知らない事を知りたいという純粋な気持ち、
知らない事を覚えた喜び、
出来無い事が出来るように
なった時の感動…など、
忘れていたそんな気持ちを
矢ノ彦が彼に見せてくれたから。

だからもっとそんな笑顔を
沢山の子供達に見せて欲しくて、
彼は寺子屋を作る事を決意。

そうして彼女と共に、
江戸で暮らす事なったのだった。

2017年5月25日木曜日

DYNAMIC CHORD feat.Liar-S V edition/榛名宗太郎

斉藤壮馬さん演じる
榛名宗太郎のネタバレ感想です。


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ごめんね。
私はまだ弱いから、
あなたを守れる王子様になれそうにないの。

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彼の母は華道の家元の
家に生まれたお嬢様。
母が恋した相手とは、
家柄が釣り合わないからと反対された。

それでも愛し合っていたから。
だから二人は駆け落ちした。

そうして生まれたのが彼。

駆け落ちした両親の暮らしは、
決して楽なものではなく、
とても貧しい暮らしながらも、
愛し合う両親と共にくらした日々は
とても幸せなものだった。

所が、父が病で亡くなってしまったのだ。
まだ彼が幼い頃に。

以来、母親は昼と夜と仕事を掛け持ちして、
女手一つで彼を育ててくれた。
どんなに忙しくても、どんなに大変でも、
母は笑顔を絶やさない素敵な人だった。
そしてそんな母が彼は大好きだった。

貧しいながらも
母ひとり子一人の生活は
幸せな日々だった。

そんな二人の生活は、
母の従兄弟の登場で激変した。
おじさんは
母が駆け落ちしたのを知ってから、
彼の母の行方を探していて。
夫を失くして
息子と二人で暮らしている二人に
手を差し伸べてくれたのだ。

幸せではあったものの、
今日食べるものに困る事も在るほど、
二人の暮らしは貧しいものだったから。

失った夫を愛していた母は、
おじさんの申し出を断ったのだが、
育ち盛りの子供がいるんだから
…と説得され、
おじさんの家で世話になる事に。

食べるものに困る暮らしから、
物に恵まれた暮らしになり、
彼はただただそれが嬉しかった。
おじさんは優しくしてくれたし、
彼に何でも与えてくれたから。

だから気づかなかったのだ。
手遅れになるまでずっと。
あんなに笑顔だった母が、
笑わなくなっていた事に。

けれど、ある日の夜、
目覚めた彼が水を飲もうと部屋を出た時、
おじさんの部屋があいていて、
その中で母が性的虐待を受けている所を
見てしまったのだ。

でも彼には何も出来なかった。
母が辛い目にあっていると知っても尚、
助ける事が出来なかった。

そうしてついにその時がやって来きた。
彼が学校から帰ると、
母の姿が家から消えていたのだ。

もう耐えきれなくなった母は、
息子を置き去りにして、
家を逃げ出してしまった。
彼に置き手紙を残して。

母が居なくなった事に気づいたおじさんは、
ひどく落ち込み、彼に泣きついた。
母にそっくりな彼に。

そうしておじさんが望むまま、
彼は女装をし、母の身代わりとなった。

その事が原因なのだろう。
その頃から彼は、
女のように振る舞う方が
楽だと感じるようになっていた。

そうして女装をさせられている彼の様子を
心配した近所の人の通報で、
おじさんは本家から縁を切られて、
彼は母の実家に引き取られる事に。

けれど、女のように振る舞う彼を
どう扱っていいのか、
実家の人々は分からないまま
彼を持て余してしまう。

そんな周りの空気を察した彼は、
そこに居場所を見つけられず、
大学進学に合わせて一人暮らしを始めた。

実家を出て一人暮らしを始めたものの、
やはり居場所は見つけられない彼。
寂しくて苦しくて。
そんな時、S-leeperと出会い、
彼らの音楽に衝撃を受けた。

その後、ベースが抜けた事で、
芹に頼んで新しいベースとして
S-leeperに参加。

最初は千哉や朔良とうまくやれず、
苦労した事もあったものの、
人当たりのいい彼は、
いつしか彼らの仲間として認められるように。
そうして彼には新しい居場所が出来て、
彼らはLiar-sとしてデビューする事に。

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デビュー後、朔良と千哉が、
心に問題を抱える事となり、
Liar-s存続の危機に見舞われた時、
Liar-s公認の『友達』として任命された彼女とは、
同じ大学の同じ外国語学部だった。

心を開かない二人を相手に、
何度も傷つけられながらも
懸命にLiar-sの為に頑張る彼女は、
女の子でありながらも
彼には王子様のように見えた。

私、Liar-sの王子様になれてるかな?

彼が王子様を探している事から、
そんな風に訊き、
頑張り続ける彼女を
愛おしく思うのにそう時間は掛からなかった。

けれど、愛おしいと思えば思う程、
彼の王子様になりたがる彼女が
不憫に思えてしまう。

女の子はね、お姫様なのよ。
だからちゃんとあなたを
守ってくれる王子様を探さないと。

気づいていた。
本当はずっと前から。
なのに気づかないふりをして、
居心地がいいからと彼女の傍に居続けた。
彼女の想いに応える勇気もないくせに。

だって私は弱いから。
あなたを愛したとしても
あなたを守れる王子にはなれないから。

そんな理由で
彼女を諦めようとしていた。

けれど彼女が芹に告白された事を知り、
更に芹に呼び出され、
芹が彼女を自分のものに
しようとしているのを見た時、
彼の体は自然と動いてしまったのだ。

あの子は誰にも渡さない!

そんな強い感情に突き動かされて。

そうして彼はやっと
本当の想いを彼女に伝える事が出来た。

あなたが好きよ…と。

まだ完全に男に戻る勇気はないから、
彼女の前でだけ
時折男を見せるだけだけれど。
もう少し勇気が持てるようになったら、
彼女の王子様として、
いつでも男として
振る舞えるようになれるかも知れない。

それでもLiar-sのハルちゃんを
ファンの子は求めているから、
今のハルちゃんを捨てる事も
出来ないのだけれど。

私だけが知っている特別な姿みたいで、
今のままが嬉しい。 

彼女にそんな可愛い事を言われたらなおさら。

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今はまだ完全に
男に戻る勇気がないけど、
いつかあなたの前でだけは
ずっと王子様で
居られるようになりたいから。

だからそれまでは、
半分お姫様、半分王子様で居させてね。